ヒロインのエミリー・ブラントがいつも乗っている列車の窓から傍らの家に住んでいる人たちの風景を見ながら空想を巡らせる、という出だしで「裏窓」の移動版かなと思ったら、その家に住んでいる人たちを元から知っている、どころか元夫とその後妻というのでちょっと戸惑った。まったく見ず知らずの人たちと関わっていくわけではなく、何も元夫たちの生活を見なくてもと思うしつい見てしまうという描き方でもない。
ヒロインがアルコール依存症でしばしば意識がとんでしまう、そのとぎれとぎれの記憶の間に何かとんでもないことをやらかしのではないか、と他人と共に自分も疑っていくわけだけれど、完全にヒロインがガイド役になるかというとそうでもなく、ヒロインが知っているわけのない失踪した女の行動が画面になって出てくるので、どうも視点がうまく整理されない。
時間が巻き戻ってからだんだん戻ってくるのを字幕で表わしているのだけれど、結構どっちが先でどっちが後だったか混乱する。凝っては思案に能わずって気もする。
ただアルコール依存症で自己評価がひどく低下しているのとフェミニズムとが結びついてきてラストでぴしっと全体の画が出来る(ご丁寧にそれを象徴する像まで出てくる)のはいい。
撮影が35mmフィルムなのだそうで、思い切ってボケ味を強く出しヒロインの混濁した意識に密着した処理が印象に残る。撮影はデンマーク出身のシャーロット・ブルース・クリステンセン。
(☆☆☆★)
ガール・オン・ザ・トレイン 公式ホームページ
映画『ガール・オン・ザ・トレイン』 - シネマトゥデイ
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ヒロインがアルコール依存症でしばしば意識がとんでしまう、そのとぎれとぎれの記憶の間に何かとんでもないことをやらかしのではないか、と他人と共に自分も疑っていくわけだけれど、完全にヒロインがガイド役になるかというとそうでもなく、ヒロインが知っているわけのない失踪した女の行動が画面になって出てくるので、どうも視点がうまく整理されない。
時間が巻き戻ってからだんだん戻ってくるのを字幕で表わしているのだけれど、結構どっちが先でどっちが後だったか混乱する。凝っては思案に能わずって気もする。
ただアルコール依存症で自己評価がひどく低下しているのとフェミニズムとが結びついてきてラストでぴしっと全体の画が出来る(ご丁寧にそれを象徴する像まで出てくる)のはいい。
撮影が35mmフィルムなのだそうで、思い切ってボケ味を強く出しヒロインの混濁した意識に密着した処理が印象に残る。撮影はデンマーク出身のシャーロット・ブルース・クリステンセン。
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