大学でのバンド活動、妻との生活と愛人のS嬢に調教されている裏の顔、それからものすごい僻地のイベントに愛人がくっついたまま演奏しに行って、そこに妻がいたと思って裏山に逃げて、という具合に行き当たりばったり、ゆるゆる風に見えて通して見ると意外とちゃんとした三幕構成になっている。
今のカメラだと普通に撮ってもきれいに写ってしまうので、ラフな調子に見える白黒撮影がなまじきれいきれいに撮るより新鮮。普通のエッチシーンだけちゃんとカラーになり、ボンテージのSMシーンは白黒という使い分けなど考えている。
ずうっと超低予算風の撮り方をしていて、第三幕の雪と寒さの描写から画に迫力が出てきて、クライマックスの雪山のシーンなど状況から考えてセットに持ち込んでいると思えるのだが、違和感なしにつながっている。それも白黒の効用かもしれない。技術陣のバックアップは十分。
プロの監督の真似をしてもはじまらないし、かといってまったくひとりよがりなデタラメでもないという線を狙って当てていると言っていいと思う。
ただ日本映画で熊を出すと外すという法則は守っている。
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