prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「雨のニューオリンズ」

2016年12月26日 | 映画
ナタリー・ウッドとロバート・レッドフォードとチャールズ・ブロンソンというキャスティングは,子役出身で旧ハリウッド人種のウッドと正統的二枚目だけれどニューシネマから出てきたレッドフォード、無骨なマスクでテレビとアクション映画畑のブロンソンという具合にかなり不思議な組み合わせに見えるが、テネシー・ウィリアムズというビッグネームの下でみんな神妙にしている感。シドニー・ポラックの演出も神妙。

ウィリアムズらしい相当にエキセントリックな、昔の言葉だと色情狂がかった女性がヒロインなのだが、彼女がすでに街からいなくなっている時点で妹の口からドラマが語られるという脚色の名にフランシス・フォード・コッポラの名がみえる。

姉の真っ赤なドレス(ジェームズ・ウォン・ホウの撮影が効果的)を妹が着てすでに列車が走らなくなった線路のレールの上を平均台のように歩いている、という冒頭のシーンが魅力的。ただ妹と姉との絡みというのが本筋である回想シーンではあまりない(原作にはないからだろう)のはちょっとバランスが悪いし、野暮を言うと妹が知っているはずがないことが多量に描かれる。




12月25日(日)のつぶやき

2016年12月26日 | Weblog