エンドタイトルを見ると、けっこう日本でロケしているところも多い。
韓国人が日本人を演じていて当然変なところも多いのだが、もともと詐欺の話から始まるわけでキッチェ(ニセモノ)くささを強調した作りともとれる。
メイクや髪形も何の冗談かと思うようなのを大々的に出してくる。基地外病院を堂々と出してくるあたりも、日本を口実にするとかなり変でも許されるのをむしろ利用しているのではないか。
全体が三部に分かれていて、第一部と第二部で同じ話を別の視点から繰り返して描く「羅生門」「現金に体を張れ」式の話法。ちょっと長すぎる感じはするし、第二部で終わるのかと勘違いしたりはした。
北斎のタコが裸女に絡みついている有名な絵(「喜能会之故真通」(きのえ のこまつ)より「蛸と海女」)が出てくるのがご愛敬。
エロチックな描写は相当なもので、韓国映画がぽつぽつ紹介されてきた頃は「膝と膝の間」「桑の葉」みたいに官能映画が先行したのを思わせる。スケベと変態に国境なしということか。
年配の客で大入りでした。
(☆☆☆★★)
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