prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「誘拐の掟」

2017年03月30日 | 映画
主人公がアルコール依存症でAA(アルコホリック・アノニマス=無名のアルコール依存症者の会)に出席しているのだが、この会の基本はアルコールに依存するのを自分を超えた大きな力すべてを任せるという形で酒への執着を断ち切る、あるいはすり替えるという方法で、つまり基本にキリスト教的な発想がある(ただし、参加するのに宗教的な縛りはない)。

ただ、これは酔って上の過失でたまたまそばにいた少女を誤射して死なせてしまった元刑事の探偵が誘拐された少女を助け出すことで贖罪する物語なわけで、クライマックスにAAの12のステップが朗読されるのがかぶさるのだが、ここではっきり大きな力を神と訳しているのは本当は行き過ぎなのだが、ぴったり合い、文学的なテイストを出した。

プロットが一直線に進むのではなく、ちょっと動いてはぶつかるハードボイルドにして本格的なミステリのテイストもある。原作の力も大きいのだろう。

リーアム・ニーソンは歳に似合わないやたら強い役と歳相応のややくたびれた役とをうまく混ぜてキャリアを編んでいると思う。

誘拐の掟 公式ホームページ

誘拐の掟|映画情報のぴあ映画生活

映画『誘拐の掟』 - シネマトゥデイ



本ホームページ

3月29日(水)のつぶやき

2017年03月30日 | Weblog