スーザン・サランドンとリンダ・エモンドのレズの夫婦と、サランドンの娘でシングルマザーのナオミ・ワッツ、さらにトランジェンダーのその子供(女の子として生まれて育ったけれども男の子になるつもり)のエル・ファニングといったそれぞれ性的に定型ではない三世代を描く。
オープニングで並んでいるのは全員女優で、男は出てこないのかと思うとおいおい出てくるのだが、正直その役割はかなり曖昧。
ワッツの別れた夫はきちんと養育費を払っているらしいがまったく子供とは会っていない、という設定がやや腑に落ちないのと、なぜ別れたのかという理由が割と後付けでムリにドラマチックな綾をつけているみたいで、どうも収まりがよろしくない。
エル・ファニングがショートヘアで登場、途中でもっと短くするからボーイッシュにはなるけれど、肌のきめの細かさとか白さはやはり女の子のもので、観客とすると見た目を通して感じるしかないから男になりたがっているのかどうなのか、どうもつかみにくい。
全体にドラマとしての進展とか結末が曖昧で、設定段階からあまり出ないで終わってしまう印象。ニューヨークではこういう一家もありうるのかという興味はある。
1998年生まれのファニングは当然として1946年生のサランドンも1968年生のワッツも肌がつやつやしてます。エモンドが割と皺が深いままだからおそらく修正ではないでしょう。
(☆☆☆)
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