阪本順治としてはゲバラや金大中や北朝鮮(と名指しはしてなかったが)の侵攻などの大文字の世界を描いてきたのを踏まえた上でそれともうひとつ小さな世界との対照に踏み込んだのかもしれないが、炭焼き周辺などそれ自体ミクロコスモスになりうるモチーフだと思うのだが(実例として「ニッポン国古屋敷村」)、それほど映像して強く世界の感覚が出ていない。
稲垣吾郎が落ち着いた感じで炭焼きの世界に溶け込んでいたのは良かった。池脇千鶴の童顔のままのおばちゃん感もいい。長谷川博己のアクションシーンが体技とはまた別に今一つで、アクション演出は相変わらずよさそうであまりよくない。
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