マケドニアというあまり馴染みのない国(アーメンではなくアミンと発音している)の話なのだが、ミソジニー=女性嫌悪の男の精神構造が国境をこえて日本でもありがちなのとそっくりなのに驚かされる。
日本でも少年野球でグラウンドに入れるのは男だけなんて所が実際にあると最近聞いて呆れかえったもの。
男だけに許された川に投げ込んだ十字架を奪い合う儀式にヒロインが飛び込むところの表情を見せないのがかなり微妙で、主演のゾリツァ・ヌシェバの全編にわたる固い表情と共に色々な解釈の余地を残す。
はっきり社会の矛盾や理不尽に意識的に気づいているのかどうかはっきりさせていない、かなり直観的に感じている段階で牛みたいにガンとして動かなくなるように表現していると思える。