神代辰巳監督のデビュー作。
ただし大コケでしばらく干されたらしい。
男運が悪いくせに男がいないといられない母親を持った娘。
ストリッパーの世界を描いているのはいかにも神代らしく、女優をやってみないかと誘われて映画に出て自分が映っているフィルムのダビングをしているあたりの虚実皮膜感はのちのロマンポルノ「一条さゆり 濡れた欲情」で一条さゆりその人を自身の役で出したのにつながる。
1967年と半世紀以上前のとあって、やはり描写としていかにも控えめで神代の本領はやはりロマンポルノであからさまな描写ができるようになってからということになるみたい。
とはいえ、オール大阪ロケ、オール同時録音のねちょねちょしたリアリズムは当時の記録としても貴重。
姫田真左久の撮影が本当に凄い。室内シーンでも窓の外に何かしら動いているものが映っていて生きものが充満している感じ。
調べたところ主演の丹羽志津は二本、殿岡ハツエは十一本しか出ておらず、その後の消息も不明。
ロケ地
【大阪府】大阪市(ダイコー、九条OS劇場、飛田OSミュージックホール、ジャンジャン横丁、西成区岸公団アパート)
【福井県】敦賀市
【福井県】敦賀市