1999年の日本映画で、本当の聴覚障害者である忍足亜希子がろう者の役をやっている。(マーリー・マトリン主演「愛は静けさの中に」は1987年)
「ボクちゃんの戦争」などの大澤豊監督と共同でやはり聴覚障害者の日本ろう者劇団主催の米内山(よないやま)明宏が共同で監督。
ろう者だけの劇団に参加して「美女と野獣」(ディズニーアニメ版は1991年)を上演する大筋を縦糸に、手話ができる聴者の夫と娘との関係、同じ障害者でも遺伝性のと途中から聴力を失うの、教育を聴者と一緒に受けるのとそうでないの、さまざまな問題を盛り込んでいる。
マジメ映画なのだけれど、ヒロインや娘役の岡崎愛に魅力があるので自然に見ていられた。
芝居に本筋を取り込んでクライマックスの趣向もうまくいっている。
拍手を意味する手をひらひらさせる手話は先日のアカデミー賞授賞式で見られたけれど、ここですでに登場している。
(ろうと平仮名で書くのも、障碍者と書き換えるのもどうもしっくりこないのだが)
写真の手話は「アイ・ラヴ・ユー」の意味。「グワシ」ではありません。