晴れ、28度、86%
ご飯を炊くこと、それは日本人にとって日常のことです。洗って、分量さえ測ればあの簡単な炊飯器が炊いてくれます。私が、一人で生活を始めて、はじめてご飯を炊いたのは文化鍋でした。炊飯器を買ったのは、お鍋でご飯を10年近くも炊いた後のことです。おかげで、どんなお鍋が出て来てもご飯を炊くことが出来ます。その上、主人は日本米、私はタイ米、二人が好きなインドのバスマティライス、今ではこの3つのお米が常備されています。どのお米を炊く時でも、何の躊躇もなくご飯を炊くという行動をしています。つまり、日常茶飯事。
お米を炊く時のようにプルマンローフを焼いてみたい、と思うようになったのは昨年暮れのことでした。プルマンローフを焼きはじめて30年。最近やっと満足の行くプルマンが焼けるようになりました。それでも、強力粉によっては少し重かったり、きめが粗かったりします。主人も、出張の度にいろいろな国の強力粉を買って来てくれました。ここ香港でも、また、たくさんの国からの強力粉が手に入ります。その上、昨年末は、日本の友人が送料の方が高くでしょうに、私が使いたかった日本の小麦で出来た小麦粉「ゆめちから100%」を送ってくれました。
プルマンローフ、食パンは、私の基本のパンのひとつです。我が家の型は2斤型。これをモモと私で食べ上げるのに6日かかります。つまり一週間に、約2本焼くことが出来ます。粉の違いを見極めて、水を調節します。気温が上がり始めると、水量ばかりか、塩の量も調節します。約半年、プルマンローフばかりを焼き続けました。おかげで、粉を触っただけで、思うようなプルマンローフを焼くことが出来るようになりました。もう、どんな粉が出て来ても怖くはありません。
香港、急にスイッチが入ったように暑くなりました。この暑さ、嗜好の傾向までも替えてしまいます。満足いく食パンは、少し重たく感じる季節です。久しぶりに、プルマンローフ以外のパンを焼きました。くるみのパン。くるみのオイルのおかげで、ふんわりとしたくるみ独自の香りがするパンです。 これから暑さが続くと、ハードなパンが食べたくなります。このくるみのパンはちょうどその中間ぐらい、見た目より、柔らかなパンです。
あら、また、モモさんの登場です。主人や友人のおかげで、やっと、30年にして、思うようにプルマンローフが焼けるようになりました。ご飯を炊くように。
珍しく主人がサンドイッチをご所望です。今日もまた、プルマンローフを焼きます。