雨、28度、78%、シグナル1
梅雨時に庭にポッテリと咲く紫陽花、あの青や赤の色が付いているところが萼だと知った時は驚きでした。豊かな緑の葉に群れて咲く紫陽花の花、西洋花のように思っているこの花がガク紫陽花を原種とする日本古来のものだと知ったのは最近のことです。それにしても、紫陽花も種類が増えました。改良を重ねた紫陽花は、色も様々、萼の形も様々です。
香港には、紫陽花の木は見られません。それでも花市には通年、見事なまでの園芸紫陽花が売られています。あまりに大き過ぎるその紫陽花を、私は心のどこかで敬遠しているようです。秋になると入って来る秋色紫陽花、枯れたようなその色はシックそのもの。冬にヨーロッパッを訪れた一昨年、ヨーロッパでは紫陽花は秋から冬の花だと知りました。雪を被った紫陽花は、梅雨時に日本で見る紫陽花とは同じ花には思えません。コートを着て手袋ををしたまま、紫陽花の雪を払ってやりました。日本人の私は、やや小ぶりな手まり型の紫陽花を日本の梅雨に思い合わせます。
紫陽花のきんとんを作りました。白あんと山芋を蒸して漉したものできんとんを作りました。中は小豆のあんです。山芋を使ったきんとんは、白あんだけのきんとんよりしっとりとした口当たりです。きんとん篩を持たないので、ザルの目の大きいもので代用しています。きんとん篩で作ったきんとんの角のたった様子が好きです。目の粗いザルでは出せない切れのよさを持っています。
昔住んでいた家の門の脇には、白い紫陽花が咲きました。庭の飛び石を伝って手紙を取りに行くと、決まって小さなアオガエルがいました。雨を深くすった土の匂いが思い出されます。その家を去る年の紫陽花は、薄く青づきました。ちょうど私が作ったきんとんのように、うっすらした青色でした。