雨、22度、76%
4人の方達からそれぞれ違うお茶の産地の新茶をいただきました。5月の八十八夜を待たずして送られてきたものもあります。産地によって茶摘みの時期も違うのかもしれません。福岡の八女、鹿児島の知覧、静岡の掛川、最後にいただいたのが京都の宇治のお茶でした。
香港にいる間は日本茶を買うこともないほど、皆さんからお土産でお茶をいただきました。空港でも買うことができますし、なんと言っても軽くて荷物になりません。帰国すれば日本茶は自分で買わなくてはと思っていましたが、お茶は贈答品の代表格です。頂戴もののお茶を楽しませてもらっています。
まさか4箇所の新茶をいただくとは思ってもいませんでした。新茶といっても産地によってこんなに違うものかと改めて知りました。今までは新茶のみならず漫然とお茶を入れていました。2つ目の新茶をいただいた頃から、味、香り、お茶の色、果てはお茶がらまでその都度確かめるように飲みました。4つの産地のお茶を写真に収めておけばよかったと後悔しています。
新茶ですからお茶っ葉の姿はどこもさして変わりません。同じ茶さじで同じ量のお湯をさします。待つ時間もほぼ同じ。お湯飲みに注ぐとまず鼻先をお茶の香りがよぎります。次に目に飛び込んで来るお茶の色、この緑の具合が産地で全く違います。爽やかな黄緑のものもあれば透明感のあるお茶もありました。口に含むとまろやかさ、後に残る渋みがそれぞれです。コロコロと転げそうなまろやかな甘みを持ち、最後にすっと後を引く渋み。その調和がそれぞれ違います。お茶がらを出してみると、新芽の様子がはっきりと見て取れます。このふた月、爽やかなお茶を十分に楽しみました。
中国茶も紅茶も新茶があります。ただ、茶摘みの後の工程が日本茶より長いために新茶の意識が低いのでしょう。やはり日本の新茶を楽しむ文化は繊細な日本人ならではのものだと思います。