チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

花蘇芳

2020年04月06日 | 

晴、7度、80%

 「花蘇芳」の花が咲きました。細い枝に直に花房をつけます。この「花蘇芳」の木はまだ若木です。この木の脇に私が物心ついた時から見上げる大きさの「花蘇芳」の木がありました。長年の庭の手入れを放置した母が逝った後に見上げた「花蘇芳」の木は姿が乱れ陽を求めて塀の上まで伸びていました。その上2年前、隣家の解体時に塀にシートを貼るために木の先だけが切られました。ますます木姿が乱れました。曲がったアーチ状になってしまったのです。そこで、思い切り株元から切ってもらいました。その木の横にあったのがこの若木です。

 花はなくても葉の形でこの若木が「花蘇芳」だとわかっていました。ハート形にも似た丸い葉をつけます。昨年の春数少なく花をつけました。今年は色艶共に見事な花を咲かせました。「花蘇芳」はマメ科の植物です。花の後には小さなサヤをつけます。この若木は母木のサヤの豆が自然に散って芽生えたものです。幹に直にサヤがついている様は冬には寂しさを誘います。

 花に始まる「花蘇芳」、花が散る頃には葉が芽吹きます。その葉が夏には可愛い形になり木陰を作ります。この若木はまだ私の腰の高さ、大きく育つまで幾年かかるのでしょう。小さい頃から見上げていた「花蘇芳」の花をこの2年は上から見下ろしています。「こんなにかわいい花だったのね。」

 染料になる「蘇芳」の木と「花蘇芳」とは違ったものです。おそらく花色が「蘇芳」なので「花蘇芳」と名付けられたのでしょう。

 この花が咲くと「蘇芳」色の和服を着たいと思います。私には一番遠い色に違いないのですが、「蘇芳」色の着物に薄いグレーの帯を締めてみたいと思います。そんな思いも花が散り葉が開く頃にはすっかり忘れています。

 帰国してこの家で迎える春も4回目、季節の巡りが身に染まってきたことを感じています。

コメント
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