チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

京都みやす針のクロスステッチ針

2020年05月04日 | クロスステッチ

雨、19度、94%

 京都を訪れたのは2年前のことでした。どうしても買って帰りたいものが一つありました。市中三条にある「みやす針」のクロスステッチ針です。いえ、もう一つ「パグのフィギュアの付いた待ち針」。その2つを求めるために新幹線に乗る前に三条に向かいました。

 ここの針を教えてくれたのは京都に住む友人です。京都を訪れたのは長く香港で友達だった「みやす針」を教えてくれた友人のお姉さんの霊前を訪ねるためでした。友人が亡くなった時、私はまだ香港で葬儀にも出ることができませんでした。この訪問は帰国前からの私の心にあった一つでした。

 京風の中庭のある店構え、商店街から入り口を入るとこの中庭の向こうに針を売る店があります。いただくものはすぐに決まりました。現在の店主の方から針のお話をたくさんお聞きしました。急がなくては、新幹線の時間です。ちょうど通り雨が降り出しました。中庭を渡る私に先代の店主が傘を差しかけてくださいました。京都の雨の庭の匂いを胸に吸い込んで、しっかりと針を持ち帰りました。いい思い出です。

 クロスステッチを刺したいと思いながらグズグズ時間が過ぎました。ところが急に思い立つとこれまた長年刺し続けて来たクロスステッチの準備はあっという間です。明るい座敷の縁側のロッキングテェアーに座って、初めて「みやす針」の袋を開けました。

 刺し始めて2日、針の良さをつくづく感じています。日本の大手メーカーの針に始まって、イギリス、デンマーク、インドネシアの針を使ったことがあります。 針のような小さなものですが、手仕事をするときは小さな道具が肝心です。 仕事の早さにも影響が出ます。持ち易さ、布に刺さる時の感触、糸通し、「みやす針」の針は手によく馴染みます。手と針が一つになって仕事が進みます。夕方刺す手を止め、針山に針を戻します。

 一気に四つ挿す予定です。しばらくはこの手にしっくりと収まる「みやす針」の感触を楽しむ日々が続きます。

 

コメント (2)
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