晴、14度、92%
日本中どこにでも生えているという臭い「どくだみ」。昔から我が家でも春も遅いこの季節になると勢いを増してきます。母はこれを干して煎じて飲んでいました。体にいいと聞きますがどうしても臭いに馴染めません。小さな芽吹きを見るとすぐに抜き取っていました。
昨年一時的に主人が東京住まいをしました。その東京に家が決まるまで上京の度、吉祥寺にホテルを取っていました。朝、主人と近くの「井の頭公園」を散歩します。帰りは公園周りの住宅街をぐるりと抜けます。ちょうど今頃でした。大きなお宅の白塀の周りにびっしりと「どくだみ」が生えています。数件の家で塀の脇にどくだみがまるで植えられたかのように生えていました。こうして見ると「どくだみ」もまんざら悪くありません。翌朝また散歩に出ると「どくだみ」のある家の主人と思しき人が「どくだみ」に水遣りをしています。やはり「どくだみ」を植栽として育てているようです。濃い緑の葉に真っ白色な花びら、雌しべははっきりと黄色です。葉の形も花姿も一見は可愛いのですが、私には匂いが鬼門でした。 でも折角生えてくる「どくだみ」です。我が家でも抜かずに「どくだみ」を生やしてみようと思いました。そう思い立った昨年はすでに我が家の周りの「どくだみ」は私に根こそぎ抜かれた後でした。
今年もやって来ました「どくだみ」のシーズン。抜かずに大きく花を付けるのを待ちました。我が家の北の角地、塀の外には畳一枚ぶんほどの空き地があります。ここは福岡市の水道局の持ち物です。水道局がセメントで埋めると言うのを主人が「我が家が管理しますから、セメントだけは止めてください。」と懇願した空き地です。願いは聞き入れられ土の上の主人は小石を撒きました。以来この小さな土地は私が面倒を見ています。ポイ捨てが多いので日に一度は確認です。
この場所が「どくだみ」はお好きなようで群生しました。このところの強風で「どくだみ」が楽しそうに揺れている様が見られます。もちろん他の草は私は退治しています。国道から我が家に曲がると最初に目に入るのがこの「どくだみ」です。この数日この様子を見るのが楽しみの一つ。でも寿命の短い草です。徒長して見苦しくなったらこの私はまた引っこ抜くこと思います。この季節限定の我が家の「どくだみ」、来年も続けるつもりです。