曇、17度、92%
香港の30年間、私はほとんど「タイ米」を食べていました。日本米とは違うロンググレインで香りがあり軽くお腹にもたれません。日本から輸入されてくる日本米を食べるのは主人です。値段の差は歴然、日本米はタイ米の当時7倍近かったと思います。香港人は中国米よりタイ米を好みます。粘りがなく、お腹にもたれないのが私の好きな理由です。香港在住の日本人の方でタイ米を常食にしている方は少ないと思います。
日本帰国後、日本中からお米をいただきました。今では北海道でも美味しいお米が取れることを知りました。有名なブランド米も確かに美味しく、甲乙付け難く思います。自分で買い求めるのは地元の福岡産のお米です。九州各地のお米が並ぶ中、福岡産の普通のお米を買います。これも美味しい、どのお米も美味しい私は「お米の味音痴」なのかもしれません。
先日、岩手のお米のセットをいただきました。岩手米は初めてです。3種類入っています。洒落た贈り物です。贈り主にお礼を出すと、「食べ比べてみてね。」と「お米の味音痴」の私にはハードルが高いお返事でした。それから3日、一回に食べれるだけの量を炊きました。
小さな一人用の土鍋で炊きます。 まずは、「ひとめぼれ」と書かれた赤い袋から。次が「金色の風」最後に「銀河のしずく」を食べました。
お粘が多いのが赤い袋、 艶、香りも一番です。金色の袋は、 お粘は少なく、とぎ汁もほとんど白くなりませんでした。艶はないけど、日本米の香りが立ちます。銀色の袋は、 とぎ汁がやや白濁、お粘もちょうど中間、しっかり炊き上がりました。
甘みが強いのは赤い袋でした。噛み締めて「うまい。」と思ったのは銀色の袋でした。
銘柄が違うとはいえ同じ地域のお米でも差があることをこの3日間学びました。米粒の大きさ、とぎ汁、お粘、艶、香り、食感、旨味、甘み、こんなに観察しながらご飯を食べたのは初めてのことです。改めて、お百姓さんのご苦労を感じます。
まだお米が残っています。ゆっくりと楽しませてもらいましょう。