曇、22度、96%
日本の麺の多さにも驚きますが、香港はもっと多くの麺がある土地です。「小食」と言って小腹に収める簡単な食べ方をします。売られている麺の種類は日本をはるかに凌ぎます。「出前一丁」だって、日本製、香港製、アメリカ製が売られています。麺に限らず美味しいもの好きな香港人です。
こんな乾麺が10個入りでスーパーでも売られています。市場の麺屋さんに行けば一個から売ってくれます。「蝦子麺」、蝦子はエビの卵です。小さな卵を練りこんで作ります。メーカーによっては卵が見えているものもあります。「蝦子麺」以外にもアワビの汁を練り込んだ麺、たまご麺もこんな形で売られています。どの麺も風味がよく封を開けただけで「蝦子麺」はエビが匂います。
私が香港に渡った1980年代の終わり、香港には非常に貧しい人たちが多くいました。石でできた小さな家の前で掻き込むようにものを食べている子供がいました。小さなお椀の中身は「蝦子麺」でした。汁もありません。味付けしなくても茹でただけで美味しい「蝦子麺」です。和え麺は広東語で「勞麺」と言います。街中の食べ物屋さんでは早朝、昼前、夕方、こうした和え麺のメニューがたくさん並びます。インスタントラー麺を湯がいてそれに付いているスープを振りかけて食べると言うスタイルまであります。
昨日のお昼は私も簡単に「和え麺」スタイル、ただしちょっと贅沢をして「XO醬」で和えました。 「李錦記」の「XO醬」は日本でも売られていますが、これは香港バージョンです。「XO醬」は香港発祥の万能食卓調味料、1990年代に登場した新参者です。「美味しい。」さすが香港人。「貝柱」「干しエビ」が主材料です。味にうるさい香港人、「ペニュンシュラホテル」のものが美味しいとか、「九龍ホテル」の方が美味しいとか口うるさいのですが、市販品の「李錦記」のこの「XO 醬」で私は十分美味しいと思います。
茹で時間2分、熱々をお皿に盛り「XO醬」を添えるだけです。もう一品食べたい時、急いで出かける前、簡単に食べれます。「XO醬」で贅沢しましたが、「葱油」をかけると麺の美味しさは一層引き立ちます。40年近く前見た男の子がこの麺を掻き込むように食べていた姿を思い出します。
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