晴、10度、92%
長い手仕事の間、YouTubeの長時間向けにアレンジされた曲を流していることがあります。スピーカーに接続しているので音量もスマホやPCよりはるかに良く、手を止めなくても3時間次々に曲がかかります。
ボサノバやジャズを聴いていることが多いのですが、気温が下がり始め、袖の付いたものを着る頃になると聴きたくなるのが「ケルト音楽」です。気温の変化と聴きたい音楽の変化、なぜでしょう?
「バグパイプ 」の透き通っているのに何処かくぐもったような音の広がりが寒さに向かう頃の気持ちにそぐうのかもしれません。曲の題名を知っているわけではなく、歌詞もなく「バグパイプ」 の緩やかな曲、時にはダンス用の楽曲も聴き取れます。「ケルト音楽」はケルト民族の音楽ですがその規定ははっきりしていません。ブリテン島を中心にスコットランドなどに伝わる音楽です。
石造りの家に寒さが来る頃の様子を思い浮かべます。私の木造の家とは音の反響が全く違う空間です。そんな中に自分がいるのを想像しながら、手を動かします。ケルト民族が暮らした地域は寒さも厳しく、昔は生活も豊かではなかったそうです。彼らの心には「バグパイプ 」の響きが子守唄でもあり、お祭りの音でもあり、人を送る時の曲でもあったのでしょう。
秋は一番好きな季節です。少し物悲しさを伴い、寒さに向かう気持ちを奮い立たせてくれます。やっと街の木々も色づき始めました。葉が落ちてしまうまでのあと少しの時間を「ケルト音楽」と共に過ごします。
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