曇、10度、68%
赤い実をつけた「ひいらぎ」は西洋では聖なる木としてクリスマスに飾られます。かと思うと、日本では節分にイワシの目を刺して玄関に飾り魔除けにします。あのトゲトゲのある緑深い葉が悪を避けてくれると思うからでしょうか。
「ひいらぎ」に2種類あることを知ったのは日本に帰国してからのことです。赤い実のつくのは「西洋ひいらぎ」、実がつかないのは「ひいらぎ」です。葉っぱを見ただけではまだ私は区別がつきません。実がなれば違いがわかります。そして、この季節白い花を咲かせるのは「ひいらぎ」です。小さな花です。 高い木ならば人目にも付きません。何かの花に似ていると思いませんか?「銀木犀」です。そしてこの「ひいらぎ」の白い花も「銀木犀」同様に香ります。「金木犀」のように強い香りではありません。ふっと鼻先をかすめたらそれでおしまい、の香りです。「ひいらぎ」と「木犀」は同じ「モクセイ科」の植物です。
「ひいらぎ」が2種類あることを知ったのもこの香りのおかげです。朝走っていると、ふっと甘い香りがしました。見回しても花らしきものはありません。次の朝もそうでした。そこで昼間、香りのするあたりまで歩いて行きました。高い木が一本、見上げるほどです。葉っぱの形から「ひいらぎ」だと知りました。長くても一週間香ればお終いです。そこも「銀木犀」と同じです。長く住んだ香港には「金木犀」はなく「銀木犀」が香りました。亜熱帯気候ですから一年に2度咲きました。
「ひいらぎ」の白い花の香りはそろそろ終わりです。香港の「銀木犀」の時も思いました。「この花が香るって知ってる人が幾人いるのかな?」それほど微かな甘い香りです。トゲトゲの「ひいらぎ」の葉っぱを見たら、白い花を探してみてください。香りのおまけが付いてきますよ。
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