曇り、16度、88%
コロナウィルスの影響で生花の農家の方は経営が苦しいと聞きます。3、4月お祝いシーズンに式典は取りやめ、結婚式もほとんどがキャンセル、生花の需要が落ち込んでいるからです。昨日は「母の日」、兼ねてからそんな生花農家のためにカーネーションを買うつもりでいました。
一昨日の夕方から降り出した雨は昨日の朝方までずいぶん降りました。夜が明けて庭に降りると大輪の花をつけた薔薇の枝が雨の重さでしなっています。直径がゆうに10センチはある薔薇です。今年はよく咲いて花数も多く、ひと枝先に四つも花をつけているものもあります。思い切りよくハサミを入れました。
いく枝かを抱えて部屋に入りました。まずは父母に供えます。 開ききるとやや香りが薄れます。かえってその方が香りを重く感じません。家中に薔薇を挿しました。ひと枝、蕾と開いた花と開き始めた三つの花がついている枝があります。義母の部屋の花瓶は一輪挿し、この枝ならしばらくは花が持ちそうに思います。そんなに広くない部屋です。香りがきつすぎないのもいいかしら。
そろそろひと月、義母の施設では入居者を部屋から出さない処置を取っています。窓からの景色とテレビ、見回りの職員さんとの会話、3度のの食事と電話ぐらいがいまの楽しみのはずです。それでも私は昨年の退院と同時にこの施設に入ったことは間違いでなかったと思っています。今頃一人暮らしをしていたら、心配ばかりか何かあった時の対応に苦慮したに違いありません。福岡では老人施設の空きがほとんどなく、新規の入居者はしばらく受け入れないとも聞きました。部屋から一歩も出ないことは苦痛でしょうがそれだけに母の骨折の心配もありません。
薔薇ひと枝とお菓子や青果を届けました。もちろん面会はできません。昼過ぎに義母から電話です。珍しく愚痴がこぼれません。職員の方の配慮を感じました。きっと孤立感ないように度々部屋を訪れ話し相手になってくれているのだと思います。
義母の部屋の一輪挿しにちょっと大きめな薔薇が咲いている様子を思い浮かべました。