図書館でこの本を見かけた時、
最近出版された本だと思いました。
手に取ってよくみたら、なんと、11年前の本でした。
別冊宝島「これから起こる原発事故」2000年1月、宝島社
中を読めば読むほど(まだ途中ですが)今回の事故が想定外どころか、
十分に想定されていたことがよく分かります。
また、原発に反対する立場の人たちではなく推進する側の人たち(科学技術庁の委託で原子力産業会議が見積もった)が、この本が出版されるさらに40年も前に大事故を想定し報告書を作成していたことを知りました。
冷却材喪失による炉心溶融が起こった時の地面の汚染や人への被害を見積もっています。
その賠償金額はざっと試算して、当時の国家予算の2倍に相当する、と結論付けています。
ただし、晩発性障害は除外した、放射線障害による人体障害に関するデータ不足が痛感される、と付言されているそうです。
何故こんな報告書が出されたかというと、
「原子力損害の賠償に関する法律」成立のために計算する必要があるからで、
事故の際、国が電力会社に変わって災害補償を肩代わりするという約束がここでなされていたのです。
その報告書は長い間秘密にされていました。
この章は、京大の原子炉実験室の瀬尾健(原子核物理・94年没)のシュミレーションと比較しながら、小出裕章の意見を交えてルポライターの高橋繁行が書いています。
驚くべきことに、日本の原発は1年おきに事故を繰り返しています。
どんなことが起こっても、誰も責任をとることがない、
下請け孫請けひ孫請けと上から下への構造が責任をそのまま下へなすりつける構造になっています。
福島の今回の大事故は、そのような反省のない事故が積み重なって、
目先の利益を追い求める電力会社と政治が、過疎地の住民をがんじがらめにしてしまった中で、
起こるべくして起こったのだと、いうことがわかります。
最近出版された本だと思いました。
手に取ってよくみたら、なんと、11年前の本でした。

別冊宝島「これから起こる原発事故」2000年1月、宝島社
中を読めば読むほど(まだ途中ですが)今回の事故が想定外どころか、
十分に想定されていたことがよく分かります。
また、原発に反対する立場の人たちではなく推進する側の人たち(科学技術庁の委託で原子力産業会議が見積もった)が、この本が出版されるさらに40年も前に大事故を想定し報告書を作成していたことを知りました。
冷却材喪失による炉心溶融が起こった時の地面の汚染や人への被害を見積もっています。
その賠償金額はざっと試算して、当時の国家予算の2倍に相当する、と結論付けています。
ただし、晩発性障害は除外した、放射線障害による人体障害に関するデータ不足が痛感される、と付言されているそうです。
何故こんな報告書が出されたかというと、
「原子力損害の賠償に関する法律」成立のために計算する必要があるからで、
事故の際、国が電力会社に変わって災害補償を肩代わりするという約束がここでなされていたのです。
その報告書は長い間秘密にされていました。
この章は、京大の原子炉実験室の瀬尾健(原子核物理・94年没)のシュミレーションと比較しながら、小出裕章の意見を交えてルポライターの高橋繁行が書いています。
驚くべきことに、日本の原発は1年おきに事故を繰り返しています。
どんなことが起こっても、誰も責任をとることがない、
下請け孫請けひ孫請けと上から下への構造が責任をそのまま下へなすりつける構造になっています。
福島の今回の大事故は、そのような反省のない事故が積み重なって、
目先の利益を追い求める電力会社と政治が、過疎地の住民をがんじがらめにしてしまった中で、
起こるべくして起こったのだと、いうことがわかります。