前回行った時には、入れなかった「船の収蔵庫」を、
今回はゆっくりと見ることが出来ました。
木造船の数も種類も、圧巻でした。
また、造船の道具の展示と、工程の丁寧な説明板もありました。
こんな船に乗って、広い海に出て行った男たち、
そして、帰ってくるまで、無事を祈るしかなかった女たち、
鯨船は黒や赤で彩色が施されていました。
一艘一艘に多くのドラマがあったことでしょう。
伊勢湾で使われていた船が中心ですが、
他地域の舟や、東南アジアの舟なども展示されていました。
また、筏や精霊舟や子供が遊ぶための舟もありました。
上のざるの舟は、ベトナムで使われていた船で、牛ふんとヤシ油で目止めして、イカ釣り船として使われていたそうです。
上のたらい舟は、佐渡で、ワカメなどを獲るために使われていたそうです。
海の博物館は約6万点の民俗資料を所蔵し、いくつもの所蔵庫と展示棟があり、
その内、通常4棟が公開されています。
今回ギャラリーでは、「昭和の漁民の写真展」も見ることが出来ました。
心に残るいい写真がたくさんありました。
博物館は岬の上にあり、直ぐ傍には小さな漁港や磯場があり、いい所ですが、家からはちょっと遠い。
途中の道沿いには、焼牡蠣を食べさせる店が点々とあります。
遠いけれど、いつかまた行きたいと思います。
(「海の博物館」三重県鳥羽市津村町)
*上に、女性は船の無事を祈るだけしかできなかった、と書きましたが、
「海女」のことを忘れるわけにはいきません。
博物館には海女小屋が作られていて、海女に関する資料も多くあります。
特にこの辺りでは、今でも海女の存在はとても大きなものです。
小さなときから、素潜りの呼吸法を学んで習得するそうですが、
錘を抱えて一気に10~30メートルも深く素潜りをする海女の技術は、人間業とは思えないほどすごいことです。
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