夜な夜なシネマ

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『ハイサイゾンビ』

2015年05月24日 | 映画(は行)
『ハイサイゾンビ』
監督:高山創一
出演:ベンビー,比嘉恭平,川満彩香,山城智二,知念だしんいちろう他

4月3日にDVDレンタル開始。
ゾンビと名のつくものにはついつい興味を惹かれてしまい、
おそらくC級にちがいないと思いつつもレンタル。

「ウチナー発! ハイパートロピカルゾンビムービー!!」と謳われても意味不明。
基地の街コザを埋め尽くすゾンビの群れ、
オジーもオバ―も米兵もみ~んなゾンビ!って、ええんかいな。(^^;
琉球初の本格ゾンビムービーはさてどうだったでしょう。

カップルがゾンビに襲われそうになっているシーンからスタート。
狙われたときはどうすればいいのか。
とにかく一心不乱に沖縄民謡に乗って踊れば、ゾンビの魂が浄化されるそうな。
カップルの踊りにゾンビが悶え始め、無事昇天。

ここで「カット!」の合図。
そう、実はゾンビものの自主映画を撮影中。
監督のドン以下、トミー、コジャ、ショーン、サラは、サム・ライミ監督に心酔。
いつか『死霊のはらわた』(1981)のような作品を撮ろうと誓っている。
しかしなかなかその兆しは見えず、みんなそこそこいい年齢に。
トミーからそろそろ潮時だと耳打ちされ、ドンもうなずく。

これが俺たちの最後の作品になる。
絶対いいものにしようと、カメラを回し始めたところ、なんだか様子がおかしい。
主演のショーンに襲いかかった人物はゾンビ役のコジャかと思ったら、
コジャは全然ちがう場所に。目の前にいるのは本物のゾンビだった。

はらわたを食いちぎられ、絶命するショーン。
最後の言葉は、あきらめずにいい作品を撮れということ。
ゾンビに近づきさえしなければ大丈夫、本物のソンビ映画を撮ることができる。
このまま死ねるかと、ドンらは決死の撮影を開始するのだが……。

C級であることにちがいはないのですが、
あまりの酷さに呆然としてしまった『大阪最後の日』(2013)と比べると、
映像はしっかりしているし、女優さんもC級らしからぬ美しさ。
食いちぎられるシーンはかなり気持ち悪く、
だけど、絶命して目をむくショーンの顔が片桐はいりに似ていてウケました。
ゾンビに人間の動きを真似する能力があると知ったトミーが、
格闘シーンを盛り込むために、ゾンビに格闘技を教えるのもなかなか楽しい。

最初はひとりだったはずのゾンビが街中にあふれ、噛みつかれながらも撮影続行。
ゾンビ化したドンたちがそれでもカメラを回すというラストシーン。
どなたさまにもお薦めはしませんが、想像していたよりはマトモなゾンビ映画でした。

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