夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ドクター・スリープ』

2019年12月06日 | 映画(た行)
『ドクター・スリープ』(原題:Doctor Sleep)
監督:マイク・フラナガン
出演:ユアン・マクレガー,レベッカ・ファーガソン,カイリー・カラン,クリフ・カーティス,
   カール・ランブリー,ザーン・マクラーノン,エミリー・アリン・リンド,ブルース・グリーンウッド他
 
去年の夏だったか、行きつけの美容院のスタッフが着ていたTシャツ。
『シャイニング』(1980)のあの双子の女の子をプリントしたものでした。
「なんて恐ろしいシャツを着てはるんですか」と驚いたら、
ご本人は『シャイニング』を観たことがなくて、その双子のことも知らないと言う。
いつぞや『水曜日のダウンタウン』でバンドTシャツ着てる人、
そのバンドを知らない説をやっていましたが、そんな感じです。
美容院のスタッフはホラー映画が大の苦手らしくて、以後着られなくなったみたい。(^^;
 
その双子も登場する本作の予告編はとても怖そう。
でも観たいですよねぇ。ユアン・マクレガー、大好きだし。
そんなに怖いの耐えられるかなと思いながら覚悟を決め、
TOHOシネマズ梅田にて朝イチの回を。日が高い間に観れば大丈夫(笑)。

『シャイニング』でジャック・ニコルソン演じるジャック・トランスに殺されかけた、
少年ダニーが大人というのか中年になった40年後という設定です。
かつて何があったかの説明は本作ではなされていないので、
これが初見だという人にもおわかりいただけるよう、少し説明を入れますね。
 
ダニー・トランスはまだ幼かった頃に遭った惨劇のトラウマに今も苦しめられている。
40年前、コロラド州の雪山のホテルの管理人として父親ジャックが住み込む。
母親ウェンディとダニーも当然ついて行き、冬をこのホテルで過ごすことに。
段々と精神に異常を来し、最後にはまるで別人となってダニーを追いかけたジャック。
父親に殺されかけたことがダニーの心に深い傷を負わせた。
 
父親が死亡した後、ウェンディとダニーは雪の降らないフロリダ州へと移り住む。
しかしダニーには彼自身が“シャイニング”と呼ぶ特殊な力があった。
力を封じ込めて生きるようにしてきたが、ついつい酒に逃げるようになり、
今ではすっかりアルコール依存症に。酔っては記憶を失い、暴力を振るうことも。
 
心機一転、自分のことを誰も知らない場所でやり直そうと訪れた町。
そこで出会った善人ビリーがダニーに部屋を与え、アル中からの脱却にも手を貸す。
看護助手の経験もあるダニーは、町のホスピスに勤めて患者の信頼を得る。
 
そんなある日、部屋の壁に謎のメッセージを発見。
返信してみるとまた返信があり、送信者はやはりシャイニングを持つ少女アブラだとわかる。
最初は楽しげな文通のようなものだったが、
あるときアブラが児童失踪事件の犯人を知っていると言い出し……。

大なり小なりの特殊な力を持つ子どもたちを誘拐し、
その生気を搾り取って不死身の身体をつくる魔女ローズが率いる軍団の仕業って。
あくまで相手は人間であってほしいと思っていたのですが、こうなると怖さは半減。
 
っちゅうても私にはじゅうぶん怖かった(笑)。
厄介事が起こらぬよう、巻き込まれぬように身を潜めて生きてきたダニーは、
アブラが敵軍団を倒しに行くというのを最初は止めますが、
このままの自分ではあかんとアブラと共に戦う道を選びます。
ローズ役のレベッカ・ファーガソンが恐ろしいったらありゃしない。
でもアブラとダニーがローズの裏をかいて罠に陥れるのが痛快です。
 
予告編にあった双子のシーンはどこに出てくるねんと思ったら、
最後にババーンと『シャイニング』そのままのシーンいっぱい。
なんか懐かしいやんか。
ちょっと切ないラストにユアン〜(泣)。
 
これ、評判はどうなんですか。私はフツーに結構面白かった。
こうして段々ホラー大丈夫になってゆく。(^o^)

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