夜な夜なシネマ

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『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』

2020年02月12日 | 映画(か行)
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』(原題:Les Traducteurs)
監督:レジス・ロワンサル
出演:ランベール・ウィルソン,オルガ・キュリレンコ,リッカルド・スカマルチョ,シセ・バベット・クヌッセン,
   エドゥアルド・ノリエガ,アレックス・ロウザー,アンナ・マリア・シュトルム,フレデリック・チョー,
   マリア・レイテ,マノリス・マフロマタキス,サラ・ジロドー,パトリック・ボーショー他
 
もうそろそろ終業後に2本観る生活はやめておかないと倒れる。
と思いつつも、気になっていた本作を観にシネ・リーブル梅田へ。
 
フランス / ベルギー作品。
これが全部実話なら震え上がるところですが、実話をモチーフにしているだけ。
とはいうものの、世界的ベストセラーの翻訳に当たって翻訳家を監禁するって、じゅうぶん怖い。
『ダ・ヴィンチ・コード』をはじめとするダン・ブラウン原作の小説、
『ロバート・ラングドン』シリーズの4作目『インフェルノ』を出版するさい、
出版元が海賊行為と違法流出を恐れ、各国の翻訳家を地下室に隔離して翻訳をおこなったという話が
本作のモチーフとなっています。
 
覆面作家オスカル・ブラックによる世界的ベストセラー3部作『デダリュス』の完結編が完成。
出版権を獲得した出版社社長エリック・アングストロームは、世界同時出版することを大々的に発表。
フランスの豪邸に集められた各言語の翻訳者9人はしばし唖然。
というのも、作業場は重厚な扉の向こう、作業終了まで一歩も外に出られない。
広大な地下室に監禁され、作業時間まできっちりと管理されるらしい。
豪勢な食事にプールまである地下室だが、携帯やパソコンも没収されてしまう。
 
そんな厳重な漏洩対策下だったにもかかわらず、
ある日、ネットに冒頭の10頁が流出し、アングストロームのもとに脅迫状が届く。
「次の100頁を公開されたくなければ、24時間以内に500万ユーロを指定口座に振り込めと」。
犯人は翻訳家の中にいるに決まっているとアングストローム自ら奔走するのだが……。
 
いささかスノッブな印象はありますが、面白い。
さまざまな国の翻訳家たちのうち、誰が犯人なのか。
それをどのようにやり遂げたのか。
 
知っている俳優はアングストローム役のランベール・ウィルソン
脚本が面白ければ誰がやっても面白いことを確認。
また、面白ければ、いくら睡眠不足でも眠くならないことを確認(笑)。
 
誰のための本の出版なのでしょうね。
確かに、自社が儲けることしか考えていない出版社には出してほしくない。

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