夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『キャッツ』〈吹替版〉&〈字幕版〉(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の19本目@西宮&20本目@なんば)

2020年02月10日 | 映画(か行)
『キャッツ』(原題:Cats)
監督:トム・フーパー
出演:ジェームズ・コーデン,ジュディ・デンチ,ジェイソン・デルーロ,イドリス・エルバ,ジェニファー・ハドソン,
   イアン・マッケラン,テイラー・スウィフト,レベル・ウィルソン,フランチェスカ・ヘイワード他
声の出演:秋山竜次,大竹しのぶ,藤原聡,山寺宏一,高橋あず美,宝田明,RIRI,浦嶋りんこ,葵わかな,
     森崎ウィン,山崎育三郎,朴璐美,大貫勇輔,宮野真守,沢城みゆき,山路和弘他
 
アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲によるミュージカルの金字塔“キャッツ”。
1981年にロンドンで初演され、その後はブロードウェイや日本をはじめ、
世界中でロングランヒットとなった作品。
それを『レ・ミゼラブル』(2012)のトム・フーパー監督が実写映画化しちゃいました。
 
ロンドンの片隅、ゴミ置き場に捨て去られた1匹の白猫ヴィクトリア。
そこは“ジェリクルキャッツ”と呼ばれる猫たちが集う不思議な世界。
仲間となった猫たちが言うには、今宵は特別な夜。
長老猫オールドデュトロノミーにより、天上界へ召されて生まれ変わる猫が選ばれるらしいのだが……。
 
アメリカでは酷評されていると聞き、それでも私はよかったと言えたらいいなと思いながら、
西宮へ行き、まずは時間の都合で吹替版を観ました。これがもういつになく駄目で。(T_T)
私が寝不足だから話も歌も頭に入ってこないのかなと思ったのですが、ちがうみたい。
なんというのか、映像に奥行きがないんです。
 
そりゃこれが舞台ならさぞかし楽しいでしょう。
でも映画ですからね。せっかく大画面で観る楽しさが何もない。
かつ、吹替の歌にも心惹かれず、これなら『アナと雪の女王2』(2019)のほうが断然いい。
特にジュディ・デンチの声(大竹しのぶだと後から知りました)がインパクト弱すぎ。
イマイチだなぁと思っているところへ顔のアップでしょ。
猫の特殊メイクを施した顔のアップを別に誰も見たかないと思うのですよ。
美しく可愛い女優の猫メイクならともかく、ジュディ怖い。すみません。(--;
 
さて、そんな感想しか残らないまま、気を取り直して翌日なんばで字幕版を鑑賞。
吹替版は退屈すぎてかなり寝ましたので(笑)、この日は睡眠をたっぷりとった状態で。
 
そもそも“ジェリクルキャッツ”が何たるかの説明がない。
導入部でその説明がないと話に入りづらいと思うんですけど。
 
歌は吹替版より字幕版のほうが良いと思いましたが、退屈なことには変わりなし。
画面の大きさを感じるどころか、画面いっぱいに広がる猫メイクにドン引き。
ゴキブリをバリバリとむさぼり食うシーンにはゲンナリし、
どアップで鼻水垂らしながら切々と歌い上げられても冷めるだけ。
こんなだったらシネマ歌舞伎のように舞台をそのまま撮るほうがいい。
素晴らしい役者ばかりなのに、キャリアに汚点が付いた気すらします。
 
ただ、キャストを含む作り手の側は、楽しかったんじゃないですかねぇ。
たぶん達成感も凄かったと思います。
作り手が楽しめないものは観る側も楽しいはずがないと思っていましたが、
作り手が楽しんだからって観る側が楽しいばかりものではありませんね。
自己満足をいっぱいに感じてしまいます。残念。

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