夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ラストレター』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の16本目@伊丹)

2020年02月05日 | 映画(ら行)
『ラストレター』
監督:岩井俊二
出演:松たか子,広瀬すず,庵野秀明,森七菜,小室等,水越けいこ,木内みどり,
   鈴木慶一,豊川悦司,中山美穂,神木隆之介,福山雅治他
 
長編映画監督作第1作だった『Love Letter』(1995)が評判になり、
韓国でも異例の大ヒットを飛ばして人気者となった岩井俊二監督。
あれ以上の評価を受けるのはもう無理なんじゃないかという気が。
もう無理なんじゃないかと思っても、
『マチネの終わりに』(2019)で福山雅治に嫌気が差しても、
一応観に行かないわけにはいきませんよねぇ。
岩井監督自身の原体験を詰め込んだ集大成とのこと、マジでこんな体験がおありに!?
 
岸辺野裕里(松たか子)の姉・未咲が44歳の若さで亡くなる。
葬儀を終えて実家から自宅へ戻ろうとする裕里に、
未咲の一人娘・鮎美(広瀬すず)を心配する裕里の長女・颯香(森七菜)が、
夏休みの間、実家に残って鮎美と過ごすと言い出す。
両親(鈴木慶一&木内みどり)の了承を得てそうすることに。
 
帰りぎわ、未咲宛てに届いた高校の同窓会案内を鮎美から預かり、
裕里は姉の死を知らせるために同窓会会場へと向かう。
 
ところが、そこで姉の元同級生たちから未咲本人と間違えられてしまう。
生徒会長でみんなのマドンナだった未咲としてスピーチまでさせられ、
訂正する隙もないまま帰途に就く裕里。
 
ようやく会場を抜け出した裕里を追いかけてきたのは、
当時同じクラブの先輩で、かつ初恋の相手でもあった乙坂鏡史郎(福山雅治)。
しかし鏡史郎が想いを寄せていたのは姉の未咲。
未咲のふりをしたままの裕里に鏡史郎が気づいている様子もなく、
小説家になったという鏡史郎から名刺を受け取って別れる。
 
帰宅後に鏡史郎からメールが届き、その文面を見た裕里の夫・宗二郎(庵野秀明)が激怒。
そこには「君にまだずっと恋してる」と書かれていたから。
そのせいでメールのやりとりはできなくなったため、
裕里はこちらの住所は伏せて未咲の名前を騙ったまま、
一方的に鏡史郎に手紙を送りはじめるのだが……。
 
いろいろと引っかかります(笑)。
そもそも姉が亡くなったからって、その姉の同期が集う同窓会に、
妹が盛装して出席する必要がありますか。
姉に間違われたまま訂正する機会もなく帰ってきたという裕里に
夫の宗二郎が「何のために行ったんだよ」とあきれるシーンがありますが、そのとおりです。
しかも、広瀬すずが成長して松たか子になるって、誰が思うのか。
ずっと好きだったと言いながら気づかない鏡史郎、アホと思ったけれど、
この点は、実はわかっていたということでよかった。あ、ネタバレ。(^^;
まぁ、神木隆之介が成長して福山雅治というのもたいがい違和感あるけど。
 
なんだかなぁと思いながら観ていたのですが、
松たか子の言動がユーモラスで、ふわっとしている加減が良い。
 
高校当時、姉の未咲に嫉妬して、鏡史郎への手紙を預かりながら渡さなかったなんて駄目でしょ。
駄目だけど、それを鏡史郎に詫びて気持ちを伝える裕里(ここは森七菜)の
目にいっぱい涙をためたシーンはたまりませんね。
 
『Love Letter』つながりでトヨエツミポリンも出演。
老けたふたりを見ると時の流れを感じて、ちょっとどんよりしました。(^^;
 
便箋はもはや売れないと思うけど、誰かに手紙を書きたくなるはず

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