『189(イチハチキュー)』
監督:加門幾生
出演:中山優馬,夏菜,前川泰之,灯敦生,太田結乃,菅原大吉,福島マリコ,
矢柴俊博,赤間麻里子,滝川広志,寺西拓人,平泉成,吉沢悠他
凹みそうな気がして避けていた作品ですが、ほかに観るものがなくて。
109シネマズ箕面にて。
ネグレクトを疑われる家庭から一時保護されていた少女を母親のもとへ返した翌日、
マンション3階から少女が母親に落とされて死亡するという痛ましい事件が起こる。
児相には非難の電話が殺到し、マスコミも押しかける。
それよりも、少女を救えなかった自分を許せず、大河は辞職を決意する。
辞表を提出すべく職場へ向かう途中、児相のベテラン協力員・冨樫恵子(福島マリコ)から電話が入る。
彼女によれば、近隣の病院に虐待されたとおぼしき少女が緊急搬送されたが、
児相の前はマスコミが群がっていて誰も出られそうにない、
ついては大河に病院に行ってはもらえないかとのこと。
迷いながらも辞表を一旦しまって病院にかけつけた大河は、
手当を受ける少女・増田星羅(太田結乃)を見て、その傷の凄まじさに愕然とする。
星羅は母・典子(灯敦生)と継父・勝一(吉沢悠)、生まれたばかりの弟の4人家族。
勝一から日常的に虐待を受けているらしいが、
勝一のことを恐れる典子も虐待に加担している模様。
星羅をなんとしてでも救いたいと考える大河だったが……。
酷すぎる。恐ろしすぎる。映画の中だけの話であってほしいけれど、
日々のニュースを見ていれば、実際にこういうことが起きているのでしょう。
虐待にショックを受けるとともに、児相の現実にも驚かされます。
子どもを虐待する親は、児相や警察にバレると転居する。
各自治体の児相でその情報は共有されていないから、
問題のある家族も何事もなく引っ越して、一からのスタートになるって。えーっ。
子どもを虐げる人には親になってほしくない。
愛せないなら、愛してくれる人に託してほしい。
なぜ虐待する対象として子どもを手元に置きつづけようとするのかわかりません。
そんな子どもたちを救いたいと思っている人がいても、
いろんな壁があってなかなかそうすることができない。
この事実を多くの人が知ることができればと思います。
タイトルの「189」は児童相談所の虐待対応ダイヤル。覚えておく。