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『エマニュエル』

2025年01月26日 | 映画(あ行)
『エマニュエル』(原題:Emmanuelle)
監督:オードレイ・ディヴァン
出演:ノエミ・メルラン,ウィル・シャープ,ジェイミー・キャンベル・バウアー,チャチャ・ホアン,アンソニー・ウォン,ナオミ・ワッツ他

前述の『サラリーマン金太郎 【暁】編』の次に、同じく109シネマズ箕面にて。

私と同年代の人なら誰でも知っているであろう“エマニエル夫人”。
と言っても、知っているのはあのジャケットと音楽だけだという人が多いでしょうね。
だって女性はほぼ観る機会がないですもの。私も中身は知りませんでした。

原作者のエマニエル・アルサンがタイ・バンコクの出身で、16歳のときにフランスの外交官と結婚した女性だというのも今回知ったこと。
映画化のさいに主演したシルビア・クリステルは、60歳で亡くなるまでずーっとエマニエル夫人のイメージしか無し。

今回のリメイク版の監督は『あのこと』(2021)のオードレイ・ディヴァン。
主演は『燃ゆる女の肖像』(2019)や『TAR/ター』(2022)のノエミ・メルラン。
原作の舞台だったバンコクを香港に移して。R15+指定のフランス作品。
平日のレイトショー、客は私ともうひとり、女性のみ。男性だと気まずくなりそうだからよかった(笑)。

エマニュエル・アルノーが香港の高級ホテル“ローズフィールドパレス”にチェックイン。
彼女はこのホテルのオーナー企業に勤めており、ここに滞在して各分野の審査をするのが今回の仕事。
上司から特に指示されているのは、同ホテルの責任者であるマーゴ・パーソンのアラを探すこと。
マーゴが就任して以来、ホテルのランキングがひとつ下がったため、彼女をクビにする理由がほしいというわけだ。

エマニュエルはサービスをチェックしながら、マーゴをはじめとするホテル関係者や常連客と交流。
中でも気になるのは、プールサイドに頻繁に姿を現す女性ゼルダで、彼女は売春をしている模様。
しかもそれはどうやらマーゴから依頼を受けているらしい。

また、常連客の男性ケイ・シノハラは、いつも同じ部屋を取っておきながら、そこで眠ることはない。
職業もわからなければ、いつ外出していつ戻ってきたのかも巧みに隠す。
そんなケイに興味を惹かれたエマニュエルは、彼のことを知りたいと思うのだが……。

香港の雰囲気を味わうことはできるけれど、それだけ。
もともと主演のノエミ・メルランのことがあまり好きではありません。
セザール賞の授賞式のさいに、ロマン・ポランスキーの最優秀監督賞受賞に憤慨し、暴言を吐きながら退席したというような記事を読んだから。
さまざまな意見があることは否定しませんが、それってどうよと思う。

ほかの出演者にもあまり魅力を感じません。
マーゴ役のナオミ・ワッツは、昔は脱ぐほうの役だったでしょうに、デコのシワが悲しい。←嬉しくもありますが(笑)。
ゼルダ役のチャチャ・ホアンは細すぎて。美人というわけでもなし。
こういう官能作品だからって肉感的なほうがいいとは限らないでしょうが、なんだかなぁ。
ケイ役のウィル・シャープは背が低いのか、ノエミ・メルランと並んで歩くとちんちくりんに見えてしまう。

へ~っと驚いたのは、ホテル館内の監視者役がアンソニー・ウォンだったことぐらい。
香港へ向かう飛行機の中で向かいの席の男を誘ってトイレの中でヤって、バーで知り合ったカップルと3Pヤって、
ゼルダとそういう仲になって、最後はケイの前で別の男とヤって、エンドロール。
ただのヤリマンじゃあないか。

何が言いたかったのかまったくわからず、これなら日活ロマンポルノのほうがずっと面白いぞ。

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