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『Cloud クラウド』

2024年10月11日 | 映画(か行)
『Cloud クラウド』
監督:黒沢清
出演:菅田将暉,古川琴音,奥平大兼,岡山天音,赤堀雅秋,吉岡睦雄,三河悠冴,
   山田真歩,矢柴俊博,森下能幸,千葉哲也,松重豊,荒川良々,窪田正孝他
 
前述の『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の後、同じくイオンシネマ茨木にて。
 
これまたちょっと苦手というのか、私にはあまり面白いと思えない黒沢清監督。
面白いとは思えないどころか、『クリーピー 偽りの隣人』(2016)なんて大嫌いでしたからね。
それでもオリジナル脚本というだけで凄いと思うし、スルーはできないから観ますけど。
 
クリーニング工場に勤める吉井良介(菅田将暉)は上司の滝本(荒川良々)から高く評価され、
将来の幹部候補と見込まれているが、吉井自身にはその気なし。
帰宅後はパソコンの前に座り、値上がりしそうな商品を見つけては買って転売を繰り返す。
高値で転売することができたときは至上の喜びを感じる。
 
これを仕事にしたいと考え、吉井はついにクリーニング工場を辞めて転売業に専念。
いわゆる“転売ヤー”になろうと会社“ラテール”を興し、東京を離れて群馬の山中に事務所兼自宅を構える。
恋人の秋子(古川琴音)と暮らしはじめ、助手を希望する佐野(奥平大兼)を雇い入れる。
 
ところが、ラテールの商売が軌道に乗った途端、何者かが家に鉄の塊を投げ込むなどの嫌がらせを受けるように。
警察に届けに行くと、転売ヤーであることを揶揄され、偽ブランド品を売っているのではと疑われる。
しかもその噂は宅配業者からもたらされているらしく、この土地の人間を信用できなくなる。
売れた商品の発送をここの宅配業者に任せることは危険だと、吉井は自ら東京まで出向くことにする。
 
やがてここでの生活に飽き飽きした秋子が家を出て行く。
商売が思い通りに行かず、イライラを募らせる吉井は佐野をも解雇してひとりきりに。
すると、吉井に恨みを持つ人々がネットで集結して襲撃を計画し……。
 
吉井を襲撃するメンバーは、同じ転売ヤーの村岡(窪田正孝)とか、
ただむしゃくしゃしている三宅(岡山天音)とか、電子器械を吉井に買い叩かれた殿山宗一(赤堀雅秋)とか。
確かに吉井は誰のことも見下している態度でいけ好かない奴ではあるけれど、
殿山は不良在庫になりそうな商品を吉井に売り渡したのだし、村岡のじゃまなんてしていない。
滝本に至っては、吉井が仕事を辞めたことを恨んでいます。それを恨まれても。
 
拉致監禁されて殺されそうな勢いの吉井を助けにくるのが佐野。
彼がいったい何者なのかはわからないままで、彼に銃などを調達する松重豊の正体も不明。
けれど信用できるのは佐野だけで、まさかの秋子まで吉井の金を狙っていただけという展開。
いったいどういう話にしたかったのか。
 
誰が信頼に足る人かもっとちゃんと見極めましょうということか。
そして、怪しげな組織に助けてもらったらそれが地獄の入口ですってこと!?
 
菅田将暉よりもむしろ奥平大兼がカッコよかった。
彼は若手の注目株ですね。今後も楽しみ。

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