夜な夜なシネマ

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『NOPE/ノープ』

2022年08月29日 | 映画(な行)
『NOPE/ノープ』(原題:NOPE)
監督:ジョーダン・ピール
出演:ダニエル・カルーヤ,キキ・パーマー,スティーヴン・ユァン,マイケル・ウィンコット,
   ブランドン・ペレア,キース・デヴィッド,レン・シュミット,デヴォン・グレイ他
 
109シネマズ箕面で公開初日のレイトショー。
 
ジョーダン・ピール監督、面白いですよねぇ。
『ゲット・アウト』(2017)、『アス』(2019)、どちらも相当不気味でした。
が、本作ではなんとなくM・ナイト・シャマラン監督を思わせる。
ピール監督、もしやシャマラン監督の方向に寄って行っていませんか。(^^;
 
何代もにわたってロサンゼルス郊外牧場を営むヘイウッド家。
映画やテレビのために出演するの調教をおこなっていたが、
ハリウッドでも重用されていた父親オーティスが空からの落下物に当たって事故死。
息子で口下手なOJと口達者だが適当な娘エメラルドが引き継いだものの、
もとから苦しかった経営はさらに上手く行かなくなる。
 
そこでOJは近所のテーマパークに馬を売り、急場をしのぐことに。
テーマパークのオーナーは凄惨な撮影現場経験のある元子役のリッキー・“ジュープ”・パク。
リッキーから牧場ごと買い取りたいという申し出を受けるが、それは嫌だ。
 
OJからオーティス死亡時の不可解な体験を聞いたエメラルドは、
空の上にいる「何か」をフィルムに収めれば金を工面できると考える。
「何か」を突き止めてバズってみせようと、動画撮影に乗り出すのだが……。
 
これって、評論家受けはどうなのでしょうね。
私の個人的感想は、冒頭で書いたとおり、とってもシャマラン化している。
今後のピール監督はトンデモ映画の製作に向かうのかなぁと思います。
 
貶しているように聞こえるかもしれませんが、私は好きです、シャマラン監督。
だから本作も大歓迎とは言わずとも歓迎。
 
ネタバレになりますが、
縄張り意識の強い未知なる物体が空に現れて建物ごと食い尽くそうとするって、
タイトル通り“Nope”でしょ。あり得ない。
食われて噛み砕かれる人の絶望的な声が物体から聞こえてくるのがえげつない。
物体の口から吐き出された血がヘイウッド家に降り注ぐさまは見とうない(笑)。
 
こんな物体が出てきたら、やり合おうとしても無理だろうと思うところ、
目を合わせなきゃ大丈夫だと知ったOJが考えつく「怪物の仕留め方」。
OJとエメラルドと、ふたりが防犯カメラを買いに行った店の店員エンジェルと、
撮れないものを撮るカメラマンだと自他共に認めるホルストと。
彼らが仕掛ける大がかりな罠はすごく愉快。笑ってしまった。
 
1ミリたりとも動かない雲を見つけたら、何かいると思え。

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