『ゴースト・フライト407便』(英題:407 Dark Flight)
監督:イサラー・ナーディー
出演:マーシャ・ワタナパーニット,ピーター・ナイト他
タイ歴代No.1ヒットのホラー映画らしいのですが、
日本での上映劇場は全国で10館に満たず、
関西では3月にシネマート心斎橋などで上映されていました。
ホラー映画は苦手な私ですが、これはなかなか笑えそう。
6月末にDVDレンタル開始となっています。
バンコクからプーケットに向けて飛び立とうとしているサンセット航空407便。
機内にはさまざまな境遇の老若男女。
パイロット志望だがそれを両親に言えずにいる少女ギフト。
ドレッドヘアの青年ウェーブと、知り合ったばかりの香港人女性アン。
空港でアンに言い寄ろうとしていた中年白人男性トニーに、
心疾患を抱える飛行機恐怖症の老婆。
異性との接触は許されていないからと、かたくなに女性を遠ざける坊さんなどなど。
こんな乗客たちを機内でもてなす客室乗務員のひとり、ネウ。
彼女はまだ新人だった10年前、フライト中に幻覚を見たとして、
長期休職を余儀なくされていたが、このたび晴れて復帰。
オカマの客室乗務員、通称王子らとともに乗り込む。
一方、ネウに想いを寄せる整備士のバンクは、
離陸しかけていた407便の下方から発せられた異音に気づき、貨物室へ。
ところが、貨物室を調べている間に突然ハッチが閉まり、
どうすることもできないまま407便は飛び立ってしまう。
与圧制御器を操作して、自分が閉じ込められていることを乗務員に知らせるが、
その頃、地上3万フィートに達した407便では異変が起こり始めていた。
『クエスチョン』は「高度12,000m 史上最狂のクイズ・ショウへようこそ」、
当然のことですが、こちらもだいたい似たような高度、
「空飛ぶお化け屋敷、あなたも乗りませんか?」というキャッチコピーです。
ま~、これがまったく怖くない。
効果音でドッキリを狙っているのに、ハラハラドキドキ感のなさは『クエスチョン』と同程度。
恐怖におびえるどころか、ふきだしたこと数回。
407便は幽霊に取り憑かれていて、乗客の何人かに乗り移ります。
まずはトニーの顔がまるでゾンビに。『エクソシスト』(1973)のように首が360度回転。これでブハッ。
「今の見た?見た?」と不安げに話し合う客室乗務員も可笑しい。
以下、もろにネタバレです。
どうやら空のこの辺りでは死亡事故が頻発しているようで、幽霊がうようよ。
10年前にネウが搭乗していたのが同じ407便で、そのさいも突然乗客らが変に。
ただひとりネウが生き残り、今回はネウに見捨てられたとして復讐を誓う先輩乗務員が取り憑いています。
バンクらがネウにどうして生き延びることができたのかと尋ねると、
「ひたすら目を閉じて、幽霊のなすがままにさせていた」と。
そこでネウにバンク、ギフトの父親やウェーブは、手を握り合うと、
「到着まで目を閉じて、幽霊に好きにさせるのが秘訣」だと考えますが、
目を開けてしまう人がやはりいるんですねぇ。
ゆえに目を閉じたままでやりすごすという方法は実りません。
そして幽霊以上に恐ろしいのがギフトの母親フェン。
見るものすべてが幽霊に見えるようになってしまった彼女は、
生き残った乗客を血祭りにあげてゆきます。
機内食などを乗せたカートが床を滑り、カトラリーが飛び出してフェンに突き刺さるシーンは圧巻(?)、爆笑。
それで絶命したかと思いきや、また起き上がるんだもん。アンタは不死身か。
最後はギフトが操縦して生還だろうと思っていたら、
ギフトはビビって操縦できず、バンクがヒーローに。
バンク、ネウ、ギフトとその父親がなんとか生き延びますが、
ネウは機内から3人を見送り、そのままサヨナラ。
自分がいるかぎり幽霊からは解放されないと思ったのか。
407便の後方窓に映るネウの顔に、ホラーの余韻を残そうとした努力の跡が。
こんな怖くないホラーならまた観ちゃいます。
『キャビン』ぐらいぶっ飛んでくれないと、高評価とはいかないですけれど。
監督:イサラー・ナーディー
出演:マーシャ・ワタナパーニット,ピーター・ナイト他
タイ歴代No.1ヒットのホラー映画らしいのですが、
日本での上映劇場は全国で10館に満たず、
関西では3月にシネマート心斎橋などで上映されていました。
ホラー映画は苦手な私ですが、これはなかなか笑えそう。
6月末にDVDレンタル開始となっています。
バンコクからプーケットに向けて飛び立とうとしているサンセット航空407便。
機内にはさまざまな境遇の老若男女。
パイロット志望だがそれを両親に言えずにいる少女ギフト。
ドレッドヘアの青年ウェーブと、知り合ったばかりの香港人女性アン。
空港でアンに言い寄ろうとしていた中年白人男性トニーに、
心疾患を抱える飛行機恐怖症の老婆。
異性との接触は許されていないからと、かたくなに女性を遠ざける坊さんなどなど。
こんな乗客たちを機内でもてなす客室乗務員のひとり、ネウ。
彼女はまだ新人だった10年前、フライト中に幻覚を見たとして、
長期休職を余儀なくされていたが、このたび晴れて復帰。
オカマの客室乗務員、通称王子らとともに乗り込む。
一方、ネウに想いを寄せる整備士のバンクは、
離陸しかけていた407便の下方から発せられた異音に気づき、貨物室へ。
ところが、貨物室を調べている間に突然ハッチが閉まり、
どうすることもできないまま407便は飛び立ってしまう。
与圧制御器を操作して、自分が閉じ込められていることを乗務員に知らせるが、
その頃、地上3万フィートに達した407便では異変が起こり始めていた。
『クエスチョン』は「高度12,000m 史上最狂のクイズ・ショウへようこそ」、
当然のことですが、こちらもだいたい似たような高度、
「空飛ぶお化け屋敷、あなたも乗りませんか?」というキャッチコピーです。
ま~、これがまったく怖くない。
効果音でドッキリを狙っているのに、ハラハラドキドキ感のなさは『クエスチョン』と同程度。
恐怖におびえるどころか、ふきだしたこと数回。
407便は幽霊に取り憑かれていて、乗客の何人かに乗り移ります。
まずはトニーの顔がまるでゾンビに。『エクソシスト』(1973)のように首が360度回転。これでブハッ。
「今の見た?見た?」と不安げに話し合う客室乗務員も可笑しい。
以下、もろにネタバレです。
どうやら空のこの辺りでは死亡事故が頻発しているようで、幽霊がうようよ。
10年前にネウが搭乗していたのが同じ407便で、そのさいも突然乗客らが変に。
ただひとりネウが生き残り、今回はネウに見捨てられたとして復讐を誓う先輩乗務員が取り憑いています。
バンクらがネウにどうして生き延びることができたのかと尋ねると、
「ひたすら目を閉じて、幽霊のなすがままにさせていた」と。
そこでネウにバンク、ギフトの父親やウェーブは、手を握り合うと、
「到着まで目を閉じて、幽霊に好きにさせるのが秘訣」だと考えますが、
目を開けてしまう人がやはりいるんですねぇ。
ゆえに目を閉じたままでやりすごすという方法は実りません。
そして幽霊以上に恐ろしいのがギフトの母親フェン。
見るものすべてが幽霊に見えるようになってしまった彼女は、
生き残った乗客を血祭りにあげてゆきます。
機内食などを乗せたカートが床を滑り、カトラリーが飛び出してフェンに突き刺さるシーンは圧巻(?)、爆笑。
それで絶命したかと思いきや、また起き上がるんだもん。アンタは不死身か。
最後はギフトが操縦して生還だろうと思っていたら、
ギフトはビビって操縦できず、バンクがヒーローに。
バンク、ネウ、ギフトとその父親がなんとか生き延びますが、
ネウは機内から3人を見送り、そのままサヨナラ。
自分がいるかぎり幽霊からは解放されないと思ったのか。
407便の後方窓に映るネウの顔に、ホラーの余韻を残そうとした努力の跡が。
こんな怖くないホラーならまた観ちゃいます。
『キャビン』ぐらいぶっ飛んでくれないと、高評価とはいかないですけれど。