夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『越境者たち』

2024年09月18日 | 映画(あ行)
『越境者たち』(原題:Les Survivants)
監督:ギヨーム・レヌソン
出演:ザール・アミール=エブラヒミ,ドゥニ・メノーシェ,ヴィクトワール・デュボワ,
   オスカー・コップ,ルカ・テラッチャーノ,ロクサーヌ・バラズー他
 
前週末公開になった作品を2本ハシゴしようと思っていたのに、
イオンシネマ茨木が20時以降の上映をストップ。ひと晩だけかけて改装工事をするそうな。
というわけでこの日は本作1本のみ鑑賞。
 
本作が長編デビュー作となるギヨーム・レヌソン監督によるフランス作品。
主演はイランテヘラン出身女優、ザール・アミール=エブラヒミ。美人。
もうひとりの主演はフランスの人気俳優、ドゥニ・メノーシェ
 
交通事故で妻を亡くした中年男サミュエルは、まだ幼い娘のレアとふたり暮らし。
自らも負傷してプールでリハビリを続ける日が続いていたが、復職の許可が出る。
まだ仕事に戻る気にはなれず、休暇を延長してレアを弟に預けるとアルプスへ。
フランスからイタリアに入ったサミュエルは、山小屋へと向かう。
 
その夜、物音に気づいて起きると、見知らぬ女性が忍び込んでいた。
どうやら密入国者で、追っ手から逃げているらしい。
最初は敵意をむき出しにしていた彼女だが、サミュエルが助けてくれると考え、
山を越えるために道案内をしてほしいと言う。
 
山小屋へ来る前に偶然会ったサミュエルの知人は、密入国者を目の敵にしている。
彼女の存在を知ればすぐに追いかけてくるに違いない。
放り出すわけにも行かず、サミュエルは彼女を連れてフランスを目指すのだが……。
 
彼女はアフガニスタン人の元教師という設定で、名前はチェレー。
最初はサミュエルのことを警戒して、名乗ろうともしません。
雪山を歩くうち、ふたりの間に信頼関係が芽生えます。
 
道案内をしてほしいと言われても、チェレーが軽装備すぎることをサミュエルは指摘。
しかしそう言うサミュエルだって、あんな雪深いところを歩くほどの装備はない。
しかもドゥニ・メノーシェのことをご存じの方であれば容易に想像できると思いますが、巨漢なんです。
そのうえ脚の傷はまだ痛むから若干引きずっている。
デブで、歩けばすぐに息が上がって、脚を引きずっていて、たいした装備もなくて、
こんなふうに歩けると思いますか。無理やろ~。
食べ物も飲み物もないのに、何日歩いたことになるのか。
 
追いかけてくる3人、ジュスティーヌとヴィクターとステファノは、
いくらサミュエルと知り合いであっても、密入国者の味方をする者は許しません。怖い怖い。
隠れたところでデブだもの、どこかにぶち当たって音を立てそう。
およそ逃げられる気はしないけれど、映画ですもん、ちゃんと逃げおおせます。
 
ムリムリムリ~と思いつつも最後までわりと楽しく観ました。
 
きちんと別れも告げることができないまま立ち去ったチェレーがサミュエルに残したもの。
ちょっとジーンと来ました。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『YOLO 百元の恋』 | トップ | 『エイリアン:ロムルス』 »

映画(あ行)」カテゴリの最新記事