『クリード 過去の逆襲』(原題:Creed III)
監督:マイケル・B・ジョーダン
出演:マイケル・B・ジョーダン,テッサ・トンプソン,ジョナサン・メジャース,ウッド・ハリス,
フロリアン・ムンテアヌ,ミラ・デイヴィス=ケント,フィリシア・ラシャド他
TOHOシネマズ伊丹にてレイトショー。
この直前に観た『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』がイマイチだったと思ったら、
本作の最初の最初は「大丈夫かいな」と思うノリ。
テンション下がり気味で観はじめましたが、なんだかんだで大丈夫でした。
あの高橋一生なら、私はこっちのマイケル・B・ジョーダンのほうがずーっと好きだ(笑)。
主演のマイケル・B・ジョーダンが自ら監督に初挑戦し、
シルヴェスター・スタローンがプロデューサーを務めています。
華々しく現役を引退し、ロックスターの妻ビアンカと娘アマーラと共に、
穏やかでゴージャスな日々を送る元チャンプのアドニス・クリード。
ところが、アドニスの前に“ダイヤモンド・デイム”ことデイミアン・アンダーソンが現れる。
アドニスとデイムは幼なじみで兄弟同然に育ったが、デイムはある日刑務所へ。
弟分のアドニスをかばって起こした事件だったのに、アドニスだけが逃げることに成功し、
以降、ふたりは一度も会うことなく18年という歳月が経っていた。
出所したばかりのデイムは、怒りと憎しみを隠してアドニスに会いに来た。
金の無心かと思ったアドニスだったが、デイムはリングに立ってチャンプになりたいらしい。
アドニスが抱えるボクシングジムの現チャンプと勝負したいと言い……。
デイム役のジョナサン・メジャースが悪人面すぎて(すみません)、どうしても好きになれません。
汚い戦い方に辟易するほどでしたが、終盤は彼の人生が悲しいものに思えてくる。
刑務所の中で体を鍛え抜き、出所後にロートルと言われようが、どんな手を使ってでも勝ちに来る。
彼がボクシングを教え、守ろうとした弟分はいつのまにかスーツを着こなし、高級車に乗って、
美しく才能にも恵まれた妻がいて、聴覚障害はあるものの賢く可愛い娘がいて、豪邸で暮らしている。
そりゃ「なんで俺がこんななのに」と妬みますよねぇ。
子どもの頃に受けた凄絶な虐待の記憶。
すべて忘れてなかったことにしようとしていたアドニスに、デイムが「おまえも悪くない」と言ったとき、
あんなに嫌いだと思っていたジョナサン・メジャースの顔を見て泣きそうになりました。
本編の上映終了後には、日本のアニメ好きだというジョーダンが作ったアニメ作品も観られます。
その出来についてはノーコメント。(^o^;