『雄獅少年/ライオン少年』(原題:雄獅少年)
監督:ソン・ハイポン
声の出演:花江夏樹,桜田ひより,山口勝平,落合福嗣,山寺宏一,甲斐田裕子他
字幕版を観るためになんばパークスシネマまで足を運ぶつもりでしたが、
ハリウッドアニメのように知った俳優が声を担当しているわけじゃなし、
吹替版でええわという気持ちになって、イオンシネマ茨木で手を打ちました。
中国で大ヒットした3DCGアニメーション作品なのだそうです。
フル3DCGアニメといえば、“STAND BY ME ドラえもん”シリーズがありますが、
そもそも“ドラえもん”にそれほど執着のない私はあんまり惹かれませんでした。
それよりも中国作品の『白蛇:縁起』(2019)なんかのほうがずっと面白かった。
本作もそれを思い出すような美しさと面白さがあります。
広東省の田舎町で祖父と暮らす少年チュン。
両親は広州に出稼ぎに行き、なかなか帰って来られない日が続いているが、
チュンを想う気持ちは電話からいつも伝わってくる。
貧しい家庭のうえにひ弱なチュンだが、伝統芸能の獅子舞競技を見るのが大好き。
しかし、競技に出場する少年たちにいじめられてばかり。
そんないじめっ子たちを負かしてくれたのが、以前の優勝者である少女。
奇遇なことに少女の名前もチュンという。
少女は自分が使っていた獅子頭をチュンに贈り、獅子舞を勧める。
俄然やる気になったチュンは、友だちのマオとワン公を誘い、
実は獅子舞の名手だという漬け魚屋の店主チャンに弟子入りを志願するのだが……。
獅子舞の発祥は2世紀頃、中国大陸とされているそうです。
チュンが前足を担当し、マオは後ろ足を担当。そしてワン公が太鼓を叩く。
どんどん上手くなっていく彼らの姿が頼もしい。
やっと大会に出られるようになったというときに、出稼ぎ先で父親が負傷。
意識不明で帰郷した父親に代わり、チュンが出稼ぎに行きます。
獅子舞のことなんて忘れたと思われたチュンが密かに練習を積んでいて、
チームのピンチに登場して合流してからは最高に面白い。
ひ弱だったチュンがすっかり逞しくなって、いじめっ子に一目置かれるところもいい。
素晴らしく美しいアニメーションなので、鑑賞をお勧めします。
こうして聴くと、やっぱり花江夏樹が売れっ子の声優だというのがわかりますね。
ところでこの映画は本ブログで「らいおんしょうねん」と読んで「ら行」に入れるべき?
それとも「ゆうししょうねん」と読んで「や行」?
はたまた中国語読みで「Xióng shī」の「さ行」に入れればいいのか、わからん。(^o^;