オットもオカメ達も寝ちゃって、家の中がシーンとなってて
開け放した台所の窓から、虫の声くらいしか聞えない時刻
もっと夜更けになると、むしろもっと騒々しくなるんだけど
12時前って、なぜかぽっかり真空になったように静かになる
そんなころ、アタシはよく青菜を茹でている
後片づけも明朝の準備もおおかた終わったら、冷蔵庫のなかをのぞき
鮮度を保ちたいのや、食べそびれて駄目になりそうなのや、そんなのを茹でる
ほうれん草や小松菜や春菊なんかの定番から、蕪の葉とかセロリの葉とか
青菜は茹でておくと後がグッと楽だ、美味しさも保てるし
大鍋にお湯をいっぱい沸かして、少しづつザッと入れてはトングで摘みあげ
すぐに冷水に晒す、っていうのを灰汁が軽い葉っぱから順番に繰り返す
ちなみにアタシは、ほとんど「お塩」は使わず茹でている
そんなにかわんないような気がして.................
だけど「ほうれん草」の時だけ、「お砂糖」を入れて茹でたりもする(いつもじゃないけど)
古い文献に書いてあったもんで........気のせいかもしれないけど、緑が鮮やかにみえる
窓の外から酔っぱらいの声が聞えだすと、「あっもうそんな時間?寝なくっちゃ」と店じまいする