麗しの枕草子物語
みめ麗しき女官
殿司(トノモツカサ・清掃や灯火などを担当する部署)に仕える女官は素敵ですねぇ。
身分の高い女房が仕えるところではありませんが、良家の姫にもぜひ経験させたいようなお勤めです。
若くて、しかもみめ麗しい女官が、きちんとした服装で勤めている姿は、とても好もしいものです。
そして、経験を積んで少し歳を重ねますと、何事に対しても気後れすることはなく、てきぱきと物事をこなしている姿も、さらに素晴らしいものです。
願わくば私も、殿司に仕えているような、特別みめ麗しく、気立てがとても良い若い女官を一人召し抱えて、季節ごとに流行の先端を行っているような艶やかな着物を着せて、宮中を闊歩させてみたいものですわねぇ、ホホホ・・・。
(第四十四段 殿司こそ・・、より)