雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

選択の自由 ・ 小さな小さな物語 ( 1804 )

2024-09-12 08:01:47 | 小さな小さな物語 第三十一部

自民党総裁選挙は、本日が告示日です。すでに9人が立候補を表明していて、大変な乱戦が予定されています。
投開票日は27日なので、なかなかの長期戦のような気がします。もっとも、立候補を決めていた人にとっては、推薦人集めに苦慮した人もいるようですから、すでに選挙戦としては中盤に達しているのかもしれません。
第一回目の選挙は、国会議員票367票と党員票367票の合計で争われます。おそらく、国会議員の投票先は九割以上が決まっているでしょうから、党員票をいかに獲得するかが主戦場になっているように伝えられています。
第一回目の投票で、過半数を獲得する人がいない場合は上位の二人で決選投票となります。決選投票では、国会議員票367票と都道府県連票47票の合計の争いとなりますので、国会議員票の動向が圧倒的な比重を占めます。
告示後の選挙戦では、有力者は、決選投票に向けた議員票の奪い合いが主体になるのかもしれません。

自民党員でない私などは、テレビなどの報道をもとに、あれやこれやと楽しませていただくだけなのですが、この選挙が実質的には新首相選定の選挙ですから、単に楽しんでいるというのも何とも歯がゆいことです。
せめて、自民党所属の国会議員や党員の方々に最良の選択をして下さるよう願うばかりです。
立候補した方々は、自民党そのものの改革や政治体制の改革、さらにはわが国の将来を憂いてお立ちになったと思うのですが、それもこれも、この選挙に勝利してこその事となります。そして、勝利するのは一人だけですが、今後の政権を機能させるためには、党内の力を結集させる必要があるでしょうから、表面上の戦いとは別に、決選投票に向けての思惑が渦巻いていることでしょう。

いずれにしても、立候補者も含めた自民党員の方々に、優れた選択を示して下さることを期待しています。
今回の選挙において、「選択的夫婦別姓」が一つのテーマになっていることが気になっています。この問題が表面化して久しいと思うのですが、なかなか結論に至らないようです。「女性が結婚によって姓を変えることの不利」な面があることだけを考えれば、何でそんなに難航しているのかと思ってしまいますが、「子供の姓をどうするのか」「戸籍制度をどうするのか」などと考えていきますと、なかなか厄介です。
そして、米国においては、昨日、大統領選挙のテレビ討論がありましたが、このテーマの中にも、「人工妊娠中絶」の選択をめぐる問題が大きなテーマになっています。
これに象徴されるように、世界中で、大きな対立を生むような『選択』を迫る問題が多発しているような気がします。
「選択の自由」は、私たちの幸せな生活において大きな意味を持ちますが、何もかも自由というわけにはいかないらしいことは、両国の政治テーマになっていることで分るような気がします。

私たちの日常も、常に「選択」を求められています。
その多くは、「食事のあとでコーヒーにするか紅茶にするか」「雨傘を持っていくか否か」といった程度のものが大半ですが、時には苦しい選択を迫られることがあります。
テーマにもよりますが、苦しい選択や厳しい選択を迫られたときにこそ、その人の品格や知恵が表面化するような気がします。
他人様が選択を迫られている姿には、好き勝手に、まるで正義の味方のような意見は言えるものですが、時には、わが身に置き換えて、謙虚な気持ちで自身を磨くことが必要なのでしょうねえ。なかなか出来ないのですが・・・。


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