マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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丹生川上神社上社例大祭舞楽

2008年11月26日 08時35分31秒 | 川上村へ
生けとし生ける命の水は欠かせない。

甘雨、霖雨を掌握する神さんとされる龍神、高おかみ(雨に口三つ、龍)大神を祀る川上村迫に鎮座する丹生川上神社上社。

発掘調査でサークルストーンのような直立した石棒(縄文時代中期)が出土した元境内地は大滝ダムのなか。

平成10年、建設に伴って水没のやむなきことから上方の現在地に遷座された。

10月8日に近い日曜日は例大祭の祭典が執り行われる。

遠くは長野県、近隣県の和歌山や大阪から崇敬者150人ほどが参拝に来られた。

修祓の儀、遷霊の儀が執り行われた例大祭の午後は十周年を記念して拝殿で神振行事の舞楽が演じられた。

雅楽翠篁会が演じる舞楽は古典愛好家によく知られている青海波(せいがいは)と納曽利(なそり)の二曲。

両手を振る舞いは波を思わせるようで寄波、引き波の舞手の青海波。

二匹の龍が遊び戯れるように舞うことから双龍の舞とも言われている納曽利。

雅楽の音色が拝殿に響き、古式ゆかしく煌びやかな衣装の舞いに心が踊る。

しとしと小雨の例大祭。

予定時間を早めて神輿舁きが始まった。

崇敬者らはよいしょと掛け声あわせて神輿を担ぎあげる。

ワッショイ、ワッショイの掛け声は川上の山々にこだまする。

境内を三周したあとは拝殿へ宮入り。

還霊の儀を終えると楽しみにしていた餅撒きに境内がいっぱいになった。

くじ付きの餅が放り投げると手が伸びる。

ゆったりとした上社地の空間は穏やかな温もりを感じる。

(H20.10. 5 Kiss Digtal N撮影)