マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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二月堂十七夜盆踊り

2008年11月01日 11時53分54秒 | 奈良市へ
東大寺二月堂下の広場(三月堂と四月堂の間)で催される十七夜盆踊り。

櫓を設えた周りには踊り子衆や観光客らが集まり賑わっている。

大阪、滋賀、和歌山などから踊り連中が揃いの法被などを着込んでいまかいまかと熱が入る。

二月堂本堂には石燈籠や回廊など置かれた三百基ほどの燈籠に灯りが点され、荘厳な雰囲気で法要が営まれる。

盆踊りのミュージックが奏でられると踊り子衆らは一斉に輪になって広がる。

盆踊りは秋の豊作と子孫繁栄を願い、江戸末期に始まったとされる観音さんの縁日で「十七夜(じゅうしちや)」行事のひとつ。

往事は念仏踊りやご詠歌踊りだったとされ奈良の盆踊り納めだという。

戦後、やむなく中断していたが、平成5年の復活後は河内音頭や江州(ごうしゅう)音頭が踊られている。

1曲、2曲と披露されにつれ、飛び入り観光客らも加わって踊りの輪が幾重にも広がっていく。

十七夜の踊り場はエネルギッシュな踊り子らで溢れかえった。

ところで江州音頭では囃子さんが「でれれん、でれれん」と早めの口調で囃したてているのに耳が引かれた。

田原の祭文語りでは法螺貝を口にあてて「でれん、でれれん」と唱える。

江州音頭の原型がまさしくこれがそうなのだと思い返した。

(H20. 9.17 Kiss Digtal N撮影)