マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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古川町宮座講

2008年11月18日 09時00分14秒 | 橿原市へ
橿原市古川町の氏神さんは東坊城万田の八幡神社。

今日は宮座講の儀式で、ご神燈提灯と幕が張られた公民館に集まってくる。

「い」、「ろ」、「は」の三組で構成されている宮座は旧村23軒。

元々は「い」だけだったが分家が増えていくにつれ組を増やしていった。

かつての朝、晩と自分の食べる分だけ作ったまかない食事をトヤの家に持ち寄ってごちそうを食べていたが、たいそうになって10年ほど前に食事や供えモチなど手間のかかるものは大幅に簡素化し、トヤ制度も廃止したという。

八幡神社に出発する時間になったとき、世話人は三方に載せた二段重ねモチ、洗米、巻きコンブ、ダイコン、金杯などを抱えて練行する。

到着すると神饌を神殿に供えて神主さんの祓えの儀、祝詞奏上、神社総代役員の玉串奉奠など神事が執り行われる。

その間、座衆は拝殿で座ったまま参拝する。

神事を終えると神饌のお下がりをいただく。

人数分にコンブを切断して洗米とともに紙皿の上に配られる。

金杯にお神酒を注ぎぐいとひと飲み。

洗米とコンブをアテに歓談の場と化す。

元々は10月13日であった宮座講のころは稲刈りの時期だった。

晩稲から早稲に替わっていくにつれ祭礼の日を変えていった。

若手はサラリーマン、年寄りが多くなって平日は集まりにくくなって9月末の日曜日に入り込んだ。

今年はやたらとイナゴが多いが、豊作に感謝する日は神社にお参りするんだとおっしゃる男性は日焼けした顔が逞しい。

(H20. 9.28 Kiss Digtal N撮影)