マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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予祝の盃

2009年10月02日 06時56分20秒 | しゃしん
民博にできあがった見本を抱えてやってきたY編集者は電車内で検証していた。

あれだけ念入りに点検していたにに一枚だけが入れ替わっていた。

全体に影響を及ぼすものではない。

協力者の学芸員さんとともにページをめくっていく。

私自身はなぜか感動しないが先生は違った。

これまで見たこともない出来映えだと述べられる。

この本は写真集なのか、ガイドブックなのか私自身は未だに結論がでない本。

編集者の話では旅のジャンルになるようだ。

10月に民俗博物館で行われる「やまとこおりやまの祭りと行事」の試案資料を見ていただいた。

これで2回目だ。

前回よりはましになったが写真がいかんとおっしゃる。

たしかにそう思うのだが今回取材してきたものはまったく派手さがない祭礼。

地味やけど味があるんですよと返すも言い訳に聞こえる。

写真一枚で何を表現して訴えるのか。

これが難しい。

動きのないものは特に難しい。

物体だけならもっと難しい。

一枚の写真を見られて、厨子、導師、講中、どれを主体にするのか。

どの部分をレンズで切り取るのか。

出来映えの良い見本と並べたら、こりゃあきません。

さてさてどうなるのかこおりやまを思いつつ祝杯をあげようと突然に宴を開くことが決まった。

駅前外れにある小料理の風月の玄関を開けた。

奥の部屋にはすでにお二人が座っていた。

酒の香りが漂う部屋。

ちょびちょび飲む盃、のどごしよろしいぐい飲みに限るとそれら手にした祭り人。

祝い唄まで飛び出した奈良本出版前の予祝の盃に酒がすすむ。

ほどよい酔いはまるで宵宮だ。

話題は常に祭りや行事で、予祝の盃、三献の儀からザザンザーまで飛び出す饗宴となった。

三人の祭り人(まつりびと)が来週にでも全国に発刊するタイトルは「奈良大和路の年中行事」。

果たしてその行き先はどうなることやら。

(H21. 9.11 SB912SH撮影)