マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小長尾天神社の例祭収穫祭

2009年12月15日 18時43分09秒 | 曽爾村へ
曽爾村の小長尾は春祭りにタワミネさんに登って豊作を祈願した。

秋は菅原天神さんを祀る天神社の例祭典で収穫を祝う。

25日は天神さんの命日で、その日を祭典にしていたが、近年に集まりやすい祝日へと移行された。

今朝は冷え込んで曽爾は靄がたちこんだ。

集まった村人は鳥居下にとんどを焚いて暖をとる。

境内では婦人方が甘酒を造っている。

小長尾は六つの班が交替で祭りごとをしている。

東出、下組、中組、上組に西出の川原組と上組になる。

年番の組からトーヤが出て御幣を捧げる。

拝殿の右は総代や副総代に組代表の氏子たちが並ぶ。

左は年番の組衆となる。

門僕神社の宮司を迎えて神事が始まった。

神饌は小豆を乗せた洗米に山、海、里の幸。

かつて魚は開きのカマス(サイラと呼ぶ)だったが、今は生サバに。

お頭があればと構わないという。

修祓、開扉、献饌、祝詞奏上など厳かに神事が行われる。

その間、参拝する村人らで境内がいっぱいになってきた。

収穫したお米を供えて村の行事に参列した人はおよそ80人。

祭典後はお下がりのお酒や甘酒をいただき談笑の場。

酒や肴を配るのは年番衆。



境内は穏やかな陽が差し込んできた。

そして始まったモチ撒き。

前日に搗いた餅は長餅。

手で伸ばして棒状にする。

それを一口サイズに切った餅を撒く。



春祭りと同じように四方八方から放り投げるのが特徴だ。

欅(ケヤキ)の大木がある天神社。

欅の幹は太く、樹齢は数百年を越すであろう。

その欅から作られたわけではないが、狛犬は欅でできている。

盗られてはいけないので祭典後は回収される。

(H21.11.23 Kiss Digtal N撮影)