マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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ホカケ調査で

2009年12月17日 07時47分08秒 | 民俗あれこれ(干す編)
ホカケ調査で訪れた御杖村。

数年前の秋祭りに寄せてもらったとき、畑の垣根にあった不思議な物。

編んだ藁を曲げて輪っかに似たようなものがあった。

そのころはまったく気にしていなかった。

後年にそれはホカケと呼ぶものであったと判った。

今でもそれをされているのか確認したくて足を伸ばした。

御杖神社の傍だったことは鮮明に覚えている。

垣根は現存していたが見あたらない。

畑におられたご婦人に尋ねたら、そんなんしてなかったでという。

これやろと見せてくれたのは二股に藁を通したものでハサガケ(稲架掛け)。

これは私の記憶にあるものと違う。

通りがけの人がほしいと言われるのでこうして干しているそうだ。

ご婦人は干しイモを作ってんやけど見てくれると案内してくれた。



美味そうな色に染まったイモの天日干し。

お天とうさんのエネルギーがイモを自然の甘さにしてくれる。

食べてみいよと言われて一口よばれた干しイモ。

美味すぎる。

天日干しは他にもあるんやと見せてくれたのはゼンマイ、シイタケ、ナンテン(万病に効くらしい)、コンニャクイモだ。



畑の野菜を持って帰らんけと要請されて引っこ抜いたのがダイコン、ハクサイ、ニンジン、ネギなど。

息子らは出て行って、ばあちゃんはいつも一人やし、作っても食べ切れんからもっと採ってくれたらえーのにといわれるが、袋が。

袋もあるよ、持ってけと大きなものを用意してくださった。

今日は話し相手になってくれたから嬉しくて仕方ないのだと笑うばあちゃん。

二股になったダイコンを見るたびに顔を思い出すであろう。

(H21.11.23 Kiss Digtal N撮影)