goo blog サービス終了のお知らせ 

マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

かつての北村町に

2012年05月04日 08時23分04秒 | 奈良市(東部)へ
3月の社日の日は「ヒトツボマンバイ」と云って供える人も居るらしい。

一坪が満杯。

それほどたくさん実成りがいいということだ。

御田祭に供えた松苗サカキは苗代や田んぼに奉ってミトマツリ。

元は正月1日に参っていた年始参りは三日に移ったが、公民館で版木を刷ってお札を作った。

観音さんに寄ってみなで作ったという。

4月21日にはその観音堂でお大師さんもしている。

そこには「嘉永六年(1853)」に高井観音講中が寄進された鰐口(わにぐち)もある。

東京浅草にある観音さんは北村の観音だという。

真偽を確かめようと訪ねていったが断られたそうだ。

そんな話題が出た奈良市の北村町。

Tさんの母親が云うには御田祭の前日は村総出で東大寺二月堂に参ったそうだ。

二月堂を17へんも回った。

回る回数を示すのは竹の串。

受付に置いてあるのでそれを手にして回る度に置く。

すべてなくなれば17回も回ったことになる。

おじいさんやおばあさんが孫を連れて参った。

大勢だったからバスを借りて出かけた。

御田祭の前日といえば十一面観音悔過法要をされてきた二月堂修二会の結願の15日。

お堂にはだったん(韃靼)帽を被る式典があったが、それを横目に見ながら回ったという。

40年ほども前のことだと話す。

「お百度参りのような感じやった」というが、なぜに17回なのか、御田祭とどういう関係があるのか判らないと話す。

「17」の数字を考えてみた。

二月堂の盆踊りは9月17日(旧暦8月17日)で「十七夜」の盆踊り。

各地で行われている観音講の営みは17日。

観音さんの縁日・功徳の日だとされる17日に関係する数ではないだろうか。

二月堂修二会の満行に合わせてお堂を17回回る北村町の風習だったと考えたい。

(H24. 3.16 EOS40D撮影)