一夜が明けて朝食。
適度な酒量であったのか、目覚めが良くて7時の朝食。
いつもならだいたいが8時。
一時間も早い朝食になった。
おかずの種類は毎年増えているのではと思うぐらいに配膳された。
焼き魚の鮭、ヒジキ・アゲサン・ニンジンの煮物、ミョウガ・カツオブシを振り掛けた冷ややっこ豆腐、野菜サラダを盛ったステーキハム、味噌汁、味付け海苔、生卵、ナス・コウコの漬物、梅干しに納豆だ。
生卵でご飯が一杯。
おかずで二杯、三杯も食べてしまうが、納豆はいただけない。
子供のときから禁食している納豆は遠慮する。
そのころに戻ってきた民宿津川の息子さん。
鮎のサシアミ漁が解禁されるこの日の朝に仕留めてきたと運ばれたアマゴはおよそ30cm。
とてもでかいアマゴは見せてもらって感動する。
20歳のころから毎年通う民宿津川には野猿(やえん)がある。
30年前は現役だった野猿は向こう岸に行くためにあった。
鉄製のロープをえっちらえっちら手で引っぱって移動するのだが、真ん中辺りにくれば戻るのがたいへんだった。
その下を流れる滝川は鮎の川。
3年前の豪雨でほぼ全滅。
今年はようやく復活したものの、台風11号の影響で上流の栗平にできた土砂ダムが決壊した。
栗平川から溢れた川の水位は重機もおし流す。
水量は溢れかえり、岸が流されそうになったと話す隣家のおやじさん。
3年前のことだ。
平成23年9月に発生した台風12号の影響による豪雨である。
山を崩し、川を堰き止めた。
山津波による川の段波で家が押し流された。
対岸が山崩れしてそれが何十メートルも高いところにあった崖を家もろとも崩した。
次々と映し出される映像に涙がでたことを覚えている。
その後は、大雨ともなれば直ちに公民館に避難するようになったと話す住民。
下流はもっと悲惨で移転を考える人も少なくないと云う。
8月20日に民宿津川に電話したときにねえちゃんが話したそのときの状況。
豪雨の影響で内原辺りにあった砂防堤が決壊し濁流が発生したと云っていた。
滝川集落には影響が無かったと云っていたが、想像し難い状況であったことが眼前に広がる。
流木があまりにも多い痕跡に足が震える。
しばらく時間を過ごして出発するが、例年のごとく撮った記念写真。5人では寂しすぎる。
前日の土曜日は崖崩れ工事の土砂を運ぶダンプカーが占有していた内原地区上流。
この日は工事が休みでダンプカーは出動していない。
上流1km先は笹の滝だがここで停止
。
平成27年3月25日まで行われる災害復旧工事でこれより向こうは通行禁止。
ゲートに書かれてあった崩土及び路肩決壊による全面通行止め。
工事期間は3月25日であるが、ここでは復旧未定とあった。
ここで川原に下りて食事の設営をする。
食事時間にはまだ早い。
友人たちは早速、竿を出して魚釣りに興じる。
その間は通行止め付近を散策して山の花を観察する。
岩崖は常に水が湧きでて染みている。
滝川渓谷は毎年8月末に出かけるが、例年ともイワタバコが迎えてくれる。
昼間であっても影になる岩地一面に咲いている。
足元にはホトトギスも咲いていた。
よくみればヤマジノホトトギスである。
斑点の少ない白花のようなヤマジノホトトギスも咲いていた。
潜んで咲いているように思えた地味で目立たないラン植物が見つかった。
トンボソウに似ているが、なんとなく違うような・・・。
ヒロハノトンボソウ、それともオオバトンボソウであろうか。
もう一つ、細い茎にピッピと飛び出すような花と思えないような小さな花。
イネ科の植物であろうと思って調べてみればチジミザサだった。
その場へ到着した一台の車。
和歌山からやってきた家族連れが目指すのは笹の滝だった。
秘境の名瀑として知られる笹の滝は、熊野川支流の滝川の12km上流部にある。
源流は近畿の屋根といわれる大峯山系だ。
勢いよく流れ落ちる笹の滝の主瀑は落差約30mにもなる。
流れ落ちた滝の川はなだらかな渓流で沢沿いに道がある。
訪れる観光客も多いのである。
全面通行止めは十津川村観光協会のHPに記載しているが、知らずやってきたと云う。
滝川に入る場には通行止めの立て看板があるのですが、気がつかずここまでやってきたのだ。
来ていただいたのに笹の滝には行けない。
申しわけないと思って案内してあげたイワタバコやホトトギスの花。
始めて見たと喜んでくれた。
これも一つの「お・も・て・な・し」と思って良いだろう。
食事を始めたのは11時20分。
民宿津川でよばれた朝食でお腹がいっぱいだったが、時間ともなれば身体が自然に反応するお腹の減り具合。
早速、フライパン料理を始める。
油はエクストラバージンオイルだ。
我が家ではサラダ油は使わなくなった。
旨みを引き出すエクストラバージンオイルの味は我が家の定番。
瓶に詰めかえて持ってきたのだ。
高取町の住民に貰ったシシ肉は半分残しておいた。
塩・胡椒を振って焼いていく。
できあがればブラックペパーも振り掛けた。
前日と同じく美味しくいただいたシシ肉はあっという間に胃袋行きである。
次のフライパン料理はモヤシ。
うちのご飯シリーズの「モヤシ・ネギ・味噌」炒めである。
肉は米国産切り落とし豚肉。
包丁でザクザクみじん切りにして混ぜた。
食欲をそそる味である。
ゴーヤは塩で揉んでプライパン炒め。
さっぱりした食感が好のみだ。
次は肉入りギョーザ。
味はもひとつだった。
例年持ってくるみんみんギョーザの方が美味いと感じた。
次は味付け若鶏ムネ肉。
ぶつ切りしてフライパンで焼く。
適当な焦げ目がついたら食べごろになる。
次はゴーヤにモヤシ。
切り落とし豚肉多めに入れて塩・胡椒で焼く。
こんな料理でお腹が膨れるんやろかと思う人は若者。
63歳の私以外は60歳手前。
年齢を感じる年ごろにはこれで充分のようだと思いつつ次の料理は魚肉ソーセ-ジ。
商品名はニューバーガーであるが魚肉である。
塩・胡椒も要らずのニューバーガーはスライスして焼くだけだが、ちょっと切り過ぎた。
フライパン料理の〆はタマゴ焼き。
余ったネギも入れて焼く。
焼くごとに料理人は入れ替る。
ちょちょっと焼いてとじたタマゴを落とす。
箸でぐちゅぐちゅして膨らます。
焼けたタマゴをくるっと返す。
何度か繰り返してできあがり。
食事を済ませば設営の後片付け。
いつでも撤収できるように川で汚れを洗い落として乾かしておく。
洗剤を使わず水洗いで済ます。
食後のあとは釣り三昧。
スーパーで買ってきたイクラをエサに釣り始める。
な、なんとである。
4年ぶりにアマゴが釣れたのだ。
久しぶりに拝見するアマゴは何匹も釣れた。
魚影はそれほどでもなかったが、底に泳いでいたアマゴが釣れた。
放流サイズぎりぎりのアマゴは復活したと思う。
来年も来るからもっと大きくなぁれと云って放流した。
満喫した川原を離れて下る途中にある集落は内原地区。
滝川の最奥は「奥里」の集落であるが、その手前が内原だ。
40数年間も通っている十津川村の滝川渓流。
鮎釣り師はそれほど多くない。
昔の栗平の川は魚影が濃いかったと聞いた。
アマゴもいるらしいが入川したことがない。
3年前の豪雨・土砂ダムで全滅したそうだ。
集落入口辺りの樹の下にキノコの一種と思われる白きものがニョキニョキと林立していた。
ひょろひょろしたキノコは成長したモヤシのように見えた。
分岐がみられないことからシロソウメンタケと思われる。
シロソウメンタケは食用だが、味はないそうだ。
ある人はワカメ・キュウリに三杯酢で食べたと記述していたが・・・。
民家が建ち並ぶ山村景観は毎年の楽しみであるが、眼下の川に下りたことはない。
一人の鮎釣り師がいたが釣れた様子は見なかった。
かつて集落に入る道はコンクリート製の橋だった。
今では車は通ることはできず、迂回路を設けた。
山村であるが、稲作もされている。
2週間もすれば稲刈りであろう。
レンズ越しに見た民家に高く組んだ構造物がある。
刈った稲のハザ架けなのか、それとも吊るし柿を干す棚だろうか。
来年に訪れるときは聞取りをしてみたいと思った民俗の生活景観である。
こうして滝川を楽しんだあとは汗を流す。
行き先はいつもどおりの滝の湯だ。
民宿津川でいただいた優待券を有効的に使う。
本来なら600円の入湯料が300円。
ありがたく利用させていただいた。
両日とも雨にあたらず、無事、怪我も事故もなく、18時50分、自宅に戻った。
一人ひとりが考えて役目をこなす行動に盛りあがった川原。
アマゴも釣れたし、めでたしめでたしであるが二日間も使った食事道具は数が多い。
自宅に戻った翌日は来年のために奇麗に洗っておく。
洗剤で洗って天日干し。乾いてからバック詰めする。
使い捨てのカップ、プレート、箸などは残った数量も数えておく。
これら纏めて我が家の蔵に納める。
半日がかりの作業はいつものことだ。
(H26. 8.31 SB932SH撮影)
(H26. 8.31 EOS40D撮影)
適度な酒量であったのか、目覚めが良くて7時の朝食。
いつもならだいたいが8時。
一時間も早い朝食になった。
おかずの種類は毎年増えているのではと思うぐらいに配膳された。
焼き魚の鮭、ヒジキ・アゲサン・ニンジンの煮物、ミョウガ・カツオブシを振り掛けた冷ややっこ豆腐、野菜サラダを盛ったステーキハム、味噌汁、味付け海苔、生卵、ナス・コウコの漬物、梅干しに納豆だ。
生卵でご飯が一杯。
おかずで二杯、三杯も食べてしまうが、納豆はいただけない。
子供のときから禁食している納豆は遠慮する。
そのころに戻ってきた民宿津川の息子さん。
鮎のサシアミ漁が解禁されるこの日の朝に仕留めてきたと運ばれたアマゴはおよそ30cm。
とてもでかいアマゴは見せてもらって感動する。
20歳のころから毎年通う民宿津川には野猿(やえん)がある。
30年前は現役だった野猿は向こう岸に行くためにあった。
鉄製のロープをえっちらえっちら手で引っぱって移動するのだが、真ん中辺りにくれば戻るのがたいへんだった。
その下を流れる滝川は鮎の川。
3年前の豪雨でほぼ全滅。
今年はようやく復活したものの、台風11号の影響で上流の栗平にできた土砂ダムが決壊した。
栗平川から溢れた川の水位は重機もおし流す。
水量は溢れかえり、岸が流されそうになったと話す隣家のおやじさん。
3年前のことだ。
平成23年9月に発生した台風12号の影響による豪雨である。
山を崩し、川を堰き止めた。
山津波による川の段波で家が押し流された。
対岸が山崩れしてそれが何十メートルも高いところにあった崖を家もろとも崩した。
次々と映し出される映像に涙がでたことを覚えている。
その後は、大雨ともなれば直ちに公民館に避難するようになったと話す住民。
下流はもっと悲惨で移転を考える人も少なくないと云う。
8月20日に民宿津川に電話したときにねえちゃんが話したそのときの状況。
豪雨の影響で内原辺りにあった砂防堤が決壊し濁流が発生したと云っていた。
滝川集落には影響が無かったと云っていたが、想像し難い状況であったことが眼前に広がる。
流木があまりにも多い痕跡に足が震える。
しばらく時間を過ごして出発するが、例年のごとく撮った記念写真。5人では寂しすぎる。
前日の土曜日は崖崩れ工事の土砂を運ぶダンプカーが占有していた内原地区上流。
この日は工事が休みでダンプカーは出動していない。
上流1km先は笹の滝だがここで停止
。
平成27年3月25日まで行われる災害復旧工事でこれより向こうは通行禁止。
ゲートに書かれてあった崩土及び路肩決壊による全面通行止め。
工事期間は3月25日であるが、ここでは復旧未定とあった。
ここで川原に下りて食事の設営をする。
食事時間にはまだ早い。
友人たちは早速、竿を出して魚釣りに興じる。
その間は通行止め付近を散策して山の花を観察する。
岩崖は常に水が湧きでて染みている。
滝川渓谷は毎年8月末に出かけるが、例年ともイワタバコが迎えてくれる。
昼間であっても影になる岩地一面に咲いている。
足元にはホトトギスも咲いていた。
よくみればヤマジノホトトギスである。
斑点の少ない白花のようなヤマジノホトトギスも咲いていた。
潜んで咲いているように思えた地味で目立たないラン植物が見つかった。
トンボソウに似ているが、なんとなく違うような・・・。
ヒロハノトンボソウ、それともオオバトンボソウであろうか。
もう一つ、細い茎にピッピと飛び出すような花と思えないような小さな花。
イネ科の植物であろうと思って調べてみればチジミザサだった。
その場へ到着した一台の車。
和歌山からやってきた家族連れが目指すのは笹の滝だった。
秘境の名瀑として知られる笹の滝は、熊野川支流の滝川の12km上流部にある。
源流は近畿の屋根といわれる大峯山系だ。
勢いよく流れ落ちる笹の滝の主瀑は落差約30mにもなる。
流れ落ちた滝の川はなだらかな渓流で沢沿いに道がある。
訪れる観光客も多いのである。
全面通行止めは十津川村観光協会のHPに記載しているが、知らずやってきたと云う。
滝川に入る場には通行止めの立て看板があるのですが、気がつかずここまでやってきたのだ。
来ていただいたのに笹の滝には行けない。
申しわけないと思って案内してあげたイワタバコやホトトギスの花。
始めて見たと喜んでくれた。
これも一つの「お・も・て・な・し」と思って良いだろう。
食事を始めたのは11時20分。
民宿津川でよばれた朝食でお腹がいっぱいだったが、時間ともなれば身体が自然に反応するお腹の減り具合。
早速、フライパン料理を始める。
油はエクストラバージンオイルだ。
我が家ではサラダ油は使わなくなった。
旨みを引き出すエクストラバージンオイルの味は我が家の定番。
瓶に詰めかえて持ってきたのだ。
高取町の住民に貰ったシシ肉は半分残しておいた。
塩・胡椒を振って焼いていく。
できあがればブラックペパーも振り掛けた。
前日と同じく美味しくいただいたシシ肉はあっという間に胃袋行きである。
次のフライパン料理はモヤシ。
うちのご飯シリーズの「モヤシ・ネギ・味噌」炒めである。
肉は米国産切り落とし豚肉。
包丁でザクザクみじん切りにして混ぜた。
食欲をそそる味である。
ゴーヤは塩で揉んでプライパン炒め。
さっぱりした食感が好のみだ。
次は肉入りギョーザ。
味はもひとつだった。
例年持ってくるみんみんギョーザの方が美味いと感じた。
次は味付け若鶏ムネ肉。
ぶつ切りしてフライパンで焼く。
適当な焦げ目がついたら食べごろになる。
次はゴーヤにモヤシ。
切り落とし豚肉多めに入れて塩・胡椒で焼く。
こんな料理でお腹が膨れるんやろかと思う人は若者。
63歳の私以外は60歳手前。
年齢を感じる年ごろにはこれで充分のようだと思いつつ次の料理は魚肉ソーセ-ジ。
商品名はニューバーガーであるが魚肉である。
塩・胡椒も要らずのニューバーガーはスライスして焼くだけだが、ちょっと切り過ぎた。
フライパン料理の〆はタマゴ焼き。
余ったネギも入れて焼く。
焼くごとに料理人は入れ替る。
ちょちょっと焼いてとじたタマゴを落とす。
箸でぐちゅぐちゅして膨らます。
焼けたタマゴをくるっと返す。
何度か繰り返してできあがり。
食事を済ませば設営の後片付け。
いつでも撤収できるように川で汚れを洗い落として乾かしておく。
洗剤を使わず水洗いで済ます。
食後のあとは釣り三昧。
スーパーで買ってきたイクラをエサに釣り始める。
な、なんとである。
4年ぶりにアマゴが釣れたのだ。
久しぶりに拝見するアマゴは何匹も釣れた。
魚影はそれほどでもなかったが、底に泳いでいたアマゴが釣れた。
放流サイズぎりぎりのアマゴは復活したと思う。
来年も来るからもっと大きくなぁれと云って放流した。
満喫した川原を離れて下る途中にある集落は内原地区。
滝川の最奥は「奥里」の集落であるが、その手前が内原だ。
40数年間も通っている十津川村の滝川渓流。
鮎釣り師はそれほど多くない。
昔の栗平の川は魚影が濃いかったと聞いた。
アマゴもいるらしいが入川したことがない。
3年前の豪雨・土砂ダムで全滅したそうだ。
集落入口辺りの樹の下にキノコの一種と思われる白きものがニョキニョキと林立していた。
ひょろひょろしたキノコは成長したモヤシのように見えた。
分岐がみられないことからシロソウメンタケと思われる。
シロソウメンタケは食用だが、味はないそうだ。
ある人はワカメ・キュウリに三杯酢で食べたと記述していたが・・・。
民家が建ち並ぶ山村景観は毎年の楽しみであるが、眼下の川に下りたことはない。
一人の鮎釣り師がいたが釣れた様子は見なかった。
かつて集落に入る道はコンクリート製の橋だった。
今では車は通ることはできず、迂回路を設けた。
山村であるが、稲作もされている。
2週間もすれば稲刈りであろう。
レンズ越しに見た民家に高く組んだ構造物がある。
刈った稲のハザ架けなのか、それとも吊るし柿を干す棚だろうか。
来年に訪れるときは聞取りをしてみたいと思った民俗の生活景観である。
こうして滝川を楽しんだあとは汗を流す。
行き先はいつもどおりの滝の湯だ。
民宿津川でいただいた優待券を有効的に使う。
本来なら600円の入湯料が300円。
ありがたく利用させていただいた。
両日とも雨にあたらず、無事、怪我も事故もなく、18時50分、自宅に戻った。
一人ひとりが考えて役目をこなす行動に盛りあがった川原。
アマゴも釣れたし、めでたしめでたしであるが二日間も使った食事道具は数が多い。
自宅に戻った翌日は来年のために奇麗に洗っておく。
洗剤で洗って天日干し。乾いてからバック詰めする。
使い捨てのカップ、プレート、箸などは残った数量も数えておく。
これら纏めて我が家の蔵に納める。
半日がかりの作業はいつものことだ。
(H26. 8.31 SB932SH撮影)
(H26. 8.31 EOS40D撮影)