マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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上深川八柱神社歳旦祭

2015年10月05日 08時45分13秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
県内各地域の神社では年の始めに元旦祭(歳旦祭或いは正月祭と呼ぶ地域もある)が行われている。

この日訪れたのは旧都祁村の奈良市上深川だ。

一年の始まりに歳旦祭が行われる。

神社拝殿前に供えた御供がある。

一升びんのお神酒奉納もあれば、重箱に詰めた家の餅も供えている。

風呂敷の柄はまちまちであるから各戸が供えた餅である。

村神主によって歳旦祭が営まれたころは大勢の村人が八柱神社にやってくる。

特に多いと思ったのは若者たちだ。

上深川では幾度となく村行事を取材してきたが、若者の姿を見るのはユネスコ世界遺産に指定された題目立か造営奉祝祭とときぐらいだ。

大学・就職など遠く離れて暮らす若者たちは正月ともなれば帰省する。

我が家の息子もそうだ。

八柱神社に参って氏神さんに手を合わせる。

私にとっても年初の初詣。

上深川の神さんに家内安全や無病息災を願って2礼、2拍手、1礼をする。

参拝したら顔馴染みの村人に「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と新年の挨拶を交わす。

あちらこちらで「おめでとうございます」である。

神さんに奉納した餅は供えた人がゴクマキ(御供撒き)をする。

昨年の4月に造営式典を終えた八柱神社は石垣が真新しい。

いつもならもっと多いと云っていた餅御供家。



石垣に並んでゴクマキをする。

朝から冷たい風が通り抜ける神社境内。



ゴクマキはあっという間に終わったら、あっという間に境内から人がいなくなった。

奈良市内の最高気温は5度だった元日の日。

上深川など大和高原はそれより3度から5度の気温差がある。

冷たい風を避けて自宅に戻った参拝者であるが、旦那たちは参籠所で直会に移る。



家で作った正月のおせちをいただいて新年を迎える直会はお神酒も入って盛り上がる。

「上がって食べていき」と云われるが村の新年会は遠慮すべきもの。

辞退申し上げて神社を下る。

お日さんが当たらない地は大晦日の夜に降った雪がうっすらと残っていた。



用事で神社にやってきた婦人は村神主の奥さん。

我が家にも積もった雪がまだ残っていると云う。



小さなビーズ玉のような雪だった。

同家では玄関土間にも鏡餅を供えていた。



半紙を敷いて餅を置く。

ウラジロを乗せてミカンも2個。

上はおそらくコウジミカンであろう。

クシガキも添えて小注連縄も供えていた。

今夜はさらに雪が積もっているだろう。

(H27. 1. 1 EOS40D撮影)