20時~21時少し前である。
台風20号到来に、十津川村や野迫川村は全村住民に避難勧告が発令された平成30年の8月23日。
雨量は200ミリ越えに風強し、である。
毎年、お世話になっている民宿のねーちゃんらとっくに避難していることだろう。
また、五條市の一部も避難勧告。
その一部とは旧大塔村である。
私が住まいする奈良県の平たん部。
大和郡山市内では風も雨も少ない。
翌日の24日であっても、避難勧告は発令されたままだ。
たまたま録画していた奈良テレビ放送の番組に滝川・風屋の16世帯31人に勧告テロップを表示していた。
滝川に住む知人のKさんが公開していた25日朝の滝川の濁流映像にこりゃいかん、である。
民宿津川さんに本日、25日の朝9時に緊急電話を入れたら、ねーちゃんが・・・・。
「大阪におったから状態知らんかったんょ」の返答に、あれまっ・・。
大阪から、滝川にやって来てわかった状況。
庭にある樹木1本が倒木していた程度の被害だという。
鮎が棲んでいる滝川は濁流。
どろどろ色に水かさが増していたが、溢れるところまで至ってない、とわかって、ほっ。
平成26年に起きた台風11号のときは、もう逃げないと危ないと思ったほどの濁流だった。
平成23年のときは、台風12号の影響で未曾有の有事。
そのときよりはまだマシだったようであるが、大雨の報道ニュースが伝えられる度に、いつも気になる十津川村。
みなさんが来られるときは、水も引いて綺麗になっていると思うよ、ということだが、川の表情はまた変化していることだろう。
参加するみなに通信文を送った。
「9月4日の現時刻は午後9時50分。雷の鳴る嵐のような雨状況。風屋・滝川の現避難状況もありますが、私の心の中に浮かぶ思いは陣中見舞い、です」。
翌日5日の通信文は2通。
経過状況に応じてみなに発信する。
「現時刻は午後3時。昨夜の奈良テレビニュースに中継で答えていた十津川村村長の談話では“人的被害はありません”でした。国土交通省が伝える“9月5日午後2時現在の台風21号による被害状況(8報)”におきましては、十津川に向けて通る国道の規制はなさそうです。一部に雨量規制がありますが、時間とともに落ち着くと判断します」
「滝川・風屋の18世帯避難指示は5日の9時に解除されました。つい先ほど民宿津川さんに電話をかけたところ、昨日は避難勧告の時点で避難していたからなーんもなかった、と言います。前回の台風20号のときの予約客はキャンセルばかりだったそうですが、今回は特に動きもなく・・。とにかく元気な声で安心してや、と。そういうことで、参加者は8人になりますが、お世話よろしくお願いしますと伝えました。天気予報ですが、曇りときどき雨の予報。万が一、雨が厳しくなるような場合は、“民宿津川さんの軒先でしいや(※ずいぶん前に体験したことのある対応です)、ということです」。
「今は午後5時現在。強風はやや収まりつつありますが、屋外に出られるような状況ではありません。周辺を含めて確認したくとも、身の安全確保が第一であります。テレビが伝える台風状況はほんの一部。被害は少しずつ判明しつつありますが、油断は禁物です。それにしても強風下の行為は危険行為。眼鏡がぶっとんだだけで、よくまぁ済んだもんだと思います。十津川の風屋・滝川・花園地区は朝9時半から避難指示が発令されたまま。8月23日、24日に襲った台風20号のときは避難勧告でしたが、今回の台風21号の場合は“指示”です。危険レベルが1ランク上がっています。報道でさえ、大阪全域どころか奈良も、被害状況はどこもつかめていない現状に「被害はどんなものものでしょうか」の問いに答えることは不可能です。被害の現況もつかめていない現段階で、十津川行きの中止か否か、決行とするのか。判断がくだせるものではありません。まずは、テレビ報道やネットなどで地区市町村情報などの動きご自身で収集され、状況をみなに伝えていただければ幸いです。被害の状況が大方わかった段階で判断しますが、過去の十津川遊びでは多少の雨降りでもアウトドアしたことがあります。最悪、民宿津川さんのお世話になるかと思いますが、本日は4日。出発前日の7日金曜日までは3日間もあります。雨の天気予報が崩れるよう、手を合わして天命を待つ・・・」と発信した。
台風21号は過ぎ去った。
十津川行きはGO!に決まった。
出発日は、9月8日。
集合地に時間をきめなくちゃならんが、参加者が9人となれば車の台数手配に調整ごとが要る。
参加者は、Uさん、Fさん、Aさん、Mさん、Sさん、W夫妻、私に初参加のKさん。
車の所有に近隣住まいなどを考慮して配車を調整する。
単独で来るのはW夫妻とSさん。
初参加のKさんはMさんの車に乗って・・・と想定したが、違った。
事情があって電車で出かける、という。
電車で、民宿津川までは行けない。
新宮行の奈良交通バスの運行はあるが、行きも帰りもバスの運行時間に左右される。
JR五條駅から少し歩いたところにある和歌山・新宮行きの奈良交通バスに乗り換え。
運行ダイヤは特急バス。
民宿津川さんに尤も近いバス停留所は風屋。
55停留所目にあたり、片道時間は2時間20分ほど。
便は1本。
朝8時出発の五條バスセンターに乗り継ぐ電車は・・。
Kさん、Mさんが出発する最寄り駅は京阪電車の石清水八幡宮駅。
朝5時4分に乗れば、JR五条駅に着く時間は朝7時42分。
駅からテクテク歩いて十分間に合う五條バスセンター。
風屋停留所に着く時間は午前10時半ころ。
片道だけにかかる時間は5時間半。
遠いのぉ。
じゃぁ、2人を、どこか中継地で待って同乗してやらんと・・・ぽつり。
車、足らんから、Sさん、申しわけないが、まだ近いJR五条駅で乗せたってくれんかいのぉ、と伝えたら体調が不調なため一人車で出かけたい、という返事。
万が一、不調が不良に転じて不参加となっても、他8人は、なんとかしよう、と思ったところに、ならば、と買って出たAさん。
愛車を出す、と言ってくれた。
それぇ、はやくいってょ~♪。
と、なればA号は、生駒から直接、近鉄大和高田駅前の国道筋でUさんとFさんを迎えたかったが、生憎の工事中。
逆に東側になるタクシー乗り場もあるロータリーを待ち合わせ地点に。
私はKさん、Mさんを迎える場を近鉄郡山駅で迎えることにして、京阪樟葉駅の出発時間と、待ち合わせ時間を設定した。
ちなみにこのころまだ工事中だった建物は何でしょうか。
2カ月後の11月21日、奈良のニュースが伝えていたショッピンモールがプレオープン。
店舗名はtonarieこと大和高田「トナリエ大和高田」だ。
グランドオープンは11月23日。
集合地点の地に建つ商業施設にどんなものを売っているのか、翌年の実施日までに売り場を覗いてみたいと思うが、駐車場の位置によって無理があるかもしれんな。

そして、出発前日の7日は、遊び道具の準備。
我が家の2階、ちょっとした押し入れ蔵に収納しているあれこれを愛車の軽箱バンに詰め込んで積載する。
民宿津川さんにお渡しする手土産も整えた。
物品の詰め込み移動に腰がパンパンになっちまう。
積み込んでみなに伝えた道路状況。
「平成21年に発生した大規模土砂崩れによって犠牲者をだした辻堂。工事中だった国道168号線・辻堂バイパスは大幅に遅れていましたが、今年の平成30年3月18日に全面開通しましたので多少、例年より早く着くのでは・・・。3月21日の奈良テレビ放送の県政フラッシュで開通式を催したニュースを放映していました。時間短縮は大幅改善したとのこと。救急病院搬送時間の短縮や観光客の増に繋がることでしょう」と、伝えた。
朝の8時半、Mさんと久しぶりにご対面するKさんを近鉄郡山駅で迎えた9月8日。
1年ぶりにみなと会う十津川ツアーも今回で34回目。
こんなに長いこと続くとは想定すらしない二十歳代のころ。
顔ぶれは若干替わったものの、素晴らしい連中に巡り合えたことに幸せを感じる。
昨年の平成29年は4人。
一昨年の28年は13人。
大台のりに復活しそうな9人の参加者。
毎年、毎年を同じことをしているが、なぜか飽きない。

午前9時20分、近鉄大和高田駅前に集合した6人が再出発する。

高田駅に合流したUさんとFさんは軽自動車のA号に乗車して一路、御所市から五條市に向かう。

途中にあるガソリンスタンド゙で燃料補給。

再出発時間は9時40分だった。
あまり早くに着いても店舗は開いていない。
大型スーパーのイオン五條店到着した時間は10時20分。
さあ、買い出しだ。
これまで一切合切の食材は、出発日まで私がすべてを調えていたが、今はみなと一緒に品定め。
ノープランの品定めであるが、料理長のFさんが考案する調理メニューに沿って買い出しの品々を決定する。

148円の名城3食焼きそば。

138円のミンミン餃子。

1059円の豚肉よりどり3パック。

1パックはアメリカ産肩ロースのトンテキで、2パックが細切れ豚肉だ。

363円の国産若鶏もも肉。

213円の日本ハムの豊潤あらびきポーク。

1玉98円のキャベツ。

170円のたまねぎ。

25円のもやし。

値引き後が70円の刻みネギ。

213円の10個入りイセのてるたま。
これらを2日間に分けて使う食材。
同じ料理にならないよう下味、焼き方、香辛料などを振り分け。
焼きそばまで2日分もある。
味付けは換えるというFさんの指示にすべて従う食材購入。

初日ぐらいはこんなのも食べようと、全員が一致した283円のカツオのたたき。
十津川では、今まで味わったことのないタタキのカツオ。
嬉しいょねぇ。
買い出し予算は、徴収する会費のことを考えて、あらかた決めている。
今回の買い出し予算額は6000円。
実支払いが5250円。
なかなかできた買い出しである。
飲料水は別途購入して再出発。

予定よりも25分遅れの午前11時15分に再出発した。
次の行先は「吉野路大塔」の道の駅。

ここでしばらく休憩をとってトイレも済ませる。
予定時間よりもさらに遅く着く午前11時45分。
目的地はまだまだ先の民宿津川。
風屋ダムのある風屋停留所から下っていく。
40年も前はバス旅。
停留所からテクテク歩いて民宿津川に。
翌年からはバス旅をやめ、車旅。
道路事情がよくなった毎年が早く着く。
民宿津川に着いた時間は、なぜか予定時間よりも10分遅れ。
カーブ、カーブであった道路は真っすぐな道。
トンネルも開通してむちゃ早く着いた正午の12時半。

車を停めていち早く持参する民宿津川さんへの手土産は、台風避難の陣中見舞いでもある。
これまた例年とおりに翌日分の食材預かり。
民宿設備の冷蔵庫に預かってもらう。
出がけにいただく温泉優待券。
これも助かるサービス券。
ホテル昴の湯なら、入湯料が800円のところ、優待券利用すれば500円。
ありがたい湯体験、じゃなかった優待券である。
しかも、今年は民宿津川の貸バスタオルに手ぬぐいも。
かつては渓流釣りが目的だったが、今じゃ温泉ツアーである。
昼食の場は、トイレがある内原村の広場。
女性にとっても男性にとっても助かる無料トイレ。
おまけに山、川から流れてくるサラサラの水も・・。
設営場は、キャンプ禁止エリア避けて利用させてもらう。
年に一度の利用。
ありがとうございます。

組み立て式アウトドア用の椅子付きテーブルをセッテイング。
夢のお告げはまさに正夢。
天から降ってきた椅子付きテーブルは団地に捨てられ再利用者を待っていた。
そこにやってきた私がありがたく再利用している。

さて、調理はカセットコンロとフライパンですべてを賄う。

まずは、粗挽きウインナー。
油無用の粗挽きウインナー焼き。
焼く前にしておく包丁入れ。
切れ目があるのとないのと、どれほど味が違うのか。

プリプリ感はやや消えするが、味に締まりがあるようだ。
平行して処理する玉ねぎの皮むき。
ちゃちゃっとスライスして冷たい清流の水に浸したら甘味が増す。

何に使うのか・・。

カツオのたたきである。

柵に包丁を入れて厚めの一切れ。
大皿に盛ったカツオのたたきにスライス切りの玉ねぎをパラパラ。

そこに、Fさんがなぜか持参していたにんにくに生生姜をタレに混ぜ合わせ。

これをタラタラ落としたらできあがり。

その間も並行して焼いていたミンミン餃子もできあがり。
箸でむちゃ旨かったカツオのタタキをつまみながら次の料理。

そろそろ到着しようとするW夫妻に待ちきれなくて塩コショウを投じた。

焼いているうちに合流できるだろうと見込み発車のトンテキ焼き。

油が回ってジュワ。
肉汁も旨そうに見えるトンテキ。

丁度そのときに到着したW夫妻も交えて久しぶりに交わすよもやま話。
ゆっくり歓談したいところだが、一天にわかに掻き曇る黒い雲。
ポツっと降ってきた。
大急ぎで張る雨しのぎ。

W夫妻が長年に亘って活躍したアウトドア用のテント屋根はタープテント。
雨除けに日除けも使える便利リグッズ。
むちゃ降りの状況に雨しのぎ。
横降りも厳しいがなんのその。
食事の続きもあるが、久しぶりの会話が弾む。
私が持参した特別な肴はサシサバ。
前月に仕入れたサシサバは旧都祁村白石にあるショッピングセンター「たけよし」で買った「刺し鯖」。
盆明けの19日。
たまたま訪れた「たけよし」にあった残り物。
涙が出そうになるくらいに美味しいサシサバを見捨てるわけにはいかない。
そう思って買ったサシサバは、ちょびちょび食べていた。
これって、みんなに味わってもらったらどうだいと思って、ほんのわずかの少しだけ残して持参した。

ちょっとだけを箸で摘まんで口に入れる。
その味、しょっぱぁーーイ!。強烈なしょっぱさにみなはタジタジ。
それでも口にしてくれたサシサバ。
塩っけが強いから夏場に相応しい味。
皿にもったほんのちょびっとは空っぽ。

味替えに登場したデザートに最適なパイナップル。
これもまたFさん持参のパイナップル。
箸で摘まんでありがたく口にしたら、甘酢っぱっーい味が拡がった口が爽やかになる。
中締めのパイナップルの次もまた料理。
休む間もなく動く料理人のFさん。
今回初参加のKさんも見習ってするが、どうもやり方が違うようで、あれやこれやと外野の声に・・・。

細切れ豚肉はたまごで包んで食べるとん平焼き。
これもまたむちゃ旨い。
もやし炒めもあるし2箱目のミンミン餃子も食べてるちゅうに・・またもやフライパンが動く。

これより始める焼きそば作り。
キャベツに玉ねぎは塩コショウして豚肉炒め。

もう一つのフライパンではそば焼き。
一人でダブルプライパン焼きするFさん。
調理する喜びに食べてもらう喜び。
これ旨いなぁとみなが口をそろえるだけでまた歓ぶ。
今年も、ありがとうやで、と食い物に感謝する。

焼きあがったら添え付けの粉ソースをまんべんなく振って味を馴染ませる。
一方のフライパンで焼いていたキャベツ、玉ねぎ豚肉炒めも一緒に盛る。

にわか雨もやんでしまった時間帯。
午後3時ころからは、すっかり談話の会合。

たわいのない話に盛り上がる。
午後4時過ぎに片付け。
タープテントも組み立て式椅子付きテーブルも片付け。
明日もまた使用するフライパンもザルもカセットコンロも奇麗に洗って仕舞う。
撤収する直前に降ってきた土砂降り。
車の前方も見えないくらいの激しい降りに立ち往生。

小雨になるまでしばらくの間は小休止。
内原の広場を離れた時間は、午後4時半。
目指すは十津川温泉郷・ホテル昴の湯。
途中で見た美しい景色。

激しい雨のあとに癒しの景観。
みなに悪いが、ちょっとの時間をください。

つかの間の小休止の関係で到着した時間は午後5時15分。
ゆったりくつろぐ温泉の旅。
十津川の源泉流し湯に浸かって身体も心もすっかり癒してくれた。
拭い去るのももったいけど民宿津川さんが貸してくれはったバスタオル。

心のこもった暖かいタオルに包まれる。
さて、身体のことが心配されるSさん。
連絡をとれないだけに心配の度合いが増幅する。
あとでわかったことだが、温泉に浸かっていた午後5時半ころには民宿津川さんで寛いでいたらしい。
さぁ、のんびりしたところでそろそろ温泉から離れるか。
出発しようとしたそのときに降る雨に駐車場までの距離は遠い。
ありがたいことにホテル昴の湯を一時借用で難をしのいだ。
もちろん場を離れるときには借用笠は返却済み。
駐車場から発した時間は午後6時10分。
雨の運転は安全運転走行。
40分後の6時50分に着いた。
これより始まる夜の宴。
午後7時から数時間。

いつものシシ鍋をメインにいただく民宿津川の美味しい料理。

鍋以外のあれこれがいっぱい。
カボチャ、オクラ、シイタケ、コンニャク、ニンジンに鶏肉が入った煮びたし。
ハムのキャベツのサラダ。
ゴーヤの鰹和え。
出汁に浸した生姜味のミョウガ。
もずくに漬けもの。

さらに鮎の塩焼きから大葉、ミョウガ、ゴボウ、サツマイモなどの野菜の天ぷらもある。

ねーちゃん姉妹が心を込めて作ってくれた今夜の御馳走にアルコール本数が増える、増える。
晩9時半に沈没したFさん。
食事の場にばったり。
手を広げた格好で仰向け。

料理長さん、今日もありがとう。
明日もまたよろしくね。

〆に配膳されたデザートはお手製のチーズケーキは食べたんだろうか。
その後も延々と続く笑いが拡がる一室。
片付け終えたねーちゃんも宴に参加。
またまた増えるアルコール。
翌朝にみた請求伝票。
瓶ビールは11本。
缶チューハイが10本に1本まるまる開けた銘柄田苑の焼酎。
飲んで、喋って、飲んで、喋った宴のお開きは夜11時。
割り当ての部屋に間違いもせずに戻っていく。
ちなみにいびき組は別途隔離部屋。
なんと、今回は4人も。
Aさん、Sさん、Mさんに初参加のKさん。
すやすや眠れましたか。
(H30. 8.30 SB932SH撮影)
(H30. 9. 7 SB932SH撮影)
(H30. 9. 8 SB932SH撮影)
台風20号到来に、十津川村や野迫川村は全村住民に避難勧告が発令された平成30年の8月23日。
雨量は200ミリ越えに風強し、である。
毎年、お世話になっている民宿のねーちゃんらとっくに避難していることだろう。
また、五條市の一部も避難勧告。
その一部とは旧大塔村である。
私が住まいする奈良県の平たん部。
大和郡山市内では風も雨も少ない。
翌日の24日であっても、避難勧告は発令されたままだ。
たまたま録画していた奈良テレビ放送の番組に滝川・風屋の16世帯31人に勧告テロップを表示していた。
滝川に住む知人のKさんが公開していた25日朝の滝川の濁流映像にこりゃいかん、である。
民宿津川さんに本日、25日の朝9時に緊急電話を入れたら、ねーちゃんが・・・・。
「大阪におったから状態知らんかったんょ」の返答に、あれまっ・・。
大阪から、滝川にやって来てわかった状況。
庭にある樹木1本が倒木していた程度の被害だという。
鮎が棲んでいる滝川は濁流。
どろどろ色に水かさが増していたが、溢れるところまで至ってない、とわかって、ほっ。
平成26年に起きた台風11号のときは、もう逃げないと危ないと思ったほどの濁流だった。
平成23年のときは、台風12号の影響で未曾有の有事。
そのときよりはまだマシだったようであるが、大雨の報道ニュースが伝えられる度に、いつも気になる十津川村。
みなさんが来られるときは、水も引いて綺麗になっていると思うよ、ということだが、川の表情はまた変化していることだろう。
参加するみなに通信文を送った。
「9月4日の現時刻は午後9時50分。雷の鳴る嵐のような雨状況。風屋・滝川の現避難状況もありますが、私の心の中に浮かぶ思いは陣中見舞い、です」。
翌日5日の通信文は2通。
経過状況に応じてみなに発信する。
「現時刻は午後3時。昨夜の奈良テレビニュースに中継で答えていた十津川村村長の談話では“人的被害はありません”でした。国土交通省が伝える“9月5日午後2時現在の台風21号による被害状況(8報)”におきましては、十津川に向けて通る国道の規制はなさそうです。一部に雨量規制がありますが、時間とともに落ち着くと判断します」
「滝川・風屋の18世帯避難指示は5日の9時に解除されました。つい先ほど民宿津川さんに電話をかけたところ、昨日は避難勧告の時点で避難していたからなーんもなかった、と言います。前回の台風20号のときの予約客はキャンセルばかりだったそうですが、今回は特に動きもなく・・。とにかく元気な声で安心してや、と。そういうことで、参加者は8人になりますが、お世話よろしくお願いしますと伝えました。天気予報ですが、曇りときどき雨の予報。万が一、雨が厳しくなるような場合は、“民宿津川さんの軒先でしいや(※ずいぶん前に体験したことのある対応です)、ということです」。
「今は午後5時現在。強風はやや収まりつつありますが、屋外に出られるような状況ではありません。周辺を含めて確認したくとも、身の安全確保が第一であります。テレビが伝える台風状況はほんの一部。被害は少しずつ判明しつつありますが、油断は禁物です。それにしても強風下の行為は危険行為。眼鏡がぶっとんだだけで、よくまぁ済んだもんだと思います。十津川の風屋・滝川・花園地区は朝9時半から避難指示が発令されたまま。8月23日、24日に襲った台風20号のときは避難勧告でしたが、今回の台風21号の場合は“指示”です。危険レベルが1ランク上がっています。報道でさえ、大阪全域どころか奈良も、被害状況はどこもつかめていない現状に「被害はどんなものものでしょうか」の問いに答えることは不可能です。被害の現況もつかめていない現段階で、十津川行きの中止か否か、決行とするのか。判断がくだせるものではありません。まずは、テレビ報道やネットなどで地区市町村情報などの動きご自身で収集され、状況をみなに伝えていただければ幸いです。被害の状況が大方わかった段階で判断しますが、過去の十津川遊びでは多少の雨降りでもアウトドアしたことがあります。最悪、民宿津川さんのお世話になるかと思いますが、本日は4日。出発前日の7日金曜日までは3日間もあります。雨の天気予報が崩れるよう、手を合わして天命を待つ・・・」と発信した。
台風21号は過ぎ去った。
十津川行きはGO!に決まった。
出発日は、9月8日。
集合地に時間をきめなくちゃならんが、参加者が9人となれば車の台数手配に調整ごとが要る。
参加者は、Uさん、Fさん、Aさん、Mさん、Sさん、W夫妻、私に初参加のKさん。
車の所有に近隣住まいなどを考慮して配車を調整する。
単独で来るのはW夫妻とSさん。
初参加のKさんはMさんの車に乗って・・・と想定したが、違った。
事情があって電車で出かける、という。
電車で、民宿津川までは行けない。
新宮行の奈良交通バスの運行はあるが、行きも帰りもバスの運行時間に左右される。
JR五條駅から少し歩いたところにある和歌山・新宮行きの奈良交通バスに乗り換え。
運行ダイヤは特急バス。
民宿津川さんに尤も近いバス停留所は風屋。
55停留所目にあたり、片道時間は2時間20分ほど。
便は1本。
朝8時出発の五條バスセンターに乗り継ぐ電車は・・。
Kさん、Mさんが出発する最寄り駅は京阪電車の石清水八幡宮駅。
朝5時4分に乗れば、JR五条駅に着く時間は朝7時42分。
駅からテクテク歩いて十分間に合う五條バスセンター。
風屋停留所に着く時間は午前10時半ころ。
片道だけにかかる時間は5時間半。
遠いのぉ。
じゃぁ、2人を、どこか中継地で待って同乗してやらんと・・・ぽつり。
車、足らんから、Sさん、申しわけないが、まだ近いJR五条駅で乗せたってくれんかいのぉ、と伝えたら体調が不調なため一人車で出かけたい、という返事。
万が一、不調が不良に転じて不参加となっても、他8人は、なんとかしよう、と思ったところに、ならば、と買って出たAさん。
愛車を出す、と言ってくれた。
それぇ、はやくいってょ~♪。
と、なればA号は、生駒から直接、近鉄大和高田駅前の国道筋でUさんとFさんを迎えたかったが、生憎の工事中。
逆に東側になるタクシー乗り場もあるロータリーを待ち合わせ地点に。
私はKさん、Mさんを迎える場を近鉄郡山駅で迎えることにして、京阪樟葉駅の出発時間と、待ち合わせ時間を設定した。
ちなみにこのころまだ工事中だった建物は何でしょうか。
2カ月後の11月21日、奈良のニュースが伝えていたショッピンモールがプレオープン。
店舗名はtonarieこと大和高田「トナリエ大和高田」だ。
グランドオープンは11月23日。
集合地点の地に建つ商業施設にどんなものを売っているのか、翌年の実施日までに売り場を覗いてみたいと思うが、駐車場の位置によって無理があるかもしれんな。

そして、出発前日の7日は、遊び道具の準備。
我が家の2階、ちょっとした押し入れ蔵に収納しているあれこれを愛車の軽箱バンに詰め込んで積載する。
民宿津川さんにお渡しする手土産も整えた。
物品の詰め込み移動に腰がパンパンになっちまう。
積み込んでみなに伝えた道路状況。
「平成21年に発生した大規模土砂崩れによって犠牲者をだした辻堂。工事中だった国道168号線・辻堂バイパスは大幅に遅れていましたが、今年の平成30年3月18日に全面開通しましたので多少、例年より早く着くのでは・・・。3月21日の奈良テレビ放送の県政フラッシュで開通式を催したニュースを放映していました。時間短縮は大幅改善したとのこと。救急病院搬送時間の短縮や観光客の増に繋がることでしょう」と、伝えた。
朝の8時半、Mさんと久しぶりにご対面するKさんを近鉄郡山駅で迎えた9月8日。
1年ぶりにみなと会う十津川ツアーも今回で34回目。
こんなに長いこと続くとは想定すらしない二十歳代のころ。
顔ぶれは若干替わったものの、素晴らしい連中に巡り合えたことに幸せを感じる。
昨年の平成29年は4人。
一昨年の28年は13人。
大台のりに復活しそうな9人の参加者。
毎年、毎年を同じことをしているが、なぜか飽きない。

午前9時20分、近鉄大和高田駅前に集合した6人が再出発する。

高田駅に合流したUさんとFさんは軽自動車のA号に乗車して一路、御所市から五條市に向かう。

途中にあるガソリンスタンド゙で燃料補給。

再出発時間は9時40分だった。
あまり早くに着いても店舗は開いていない。
大型スーパーのイオン五條店到着した時間は10時20分。
さあ、買い出しだ。
これまで一切合切の食材は、出発日まで私がすべてを調えていたが、今はみなと一緒に品定め。
ノープランの品定めであるが、料理長のFさんが考案する調理メニューに沿って買い出しの品々を決定する。

148円の名城3食焼きそば。

138円のミンミン餃子。

1059円の豚肉よりどり3パック。

1パックはアメリカ産肩ロースのトンテキで、2パックが細切れ豚肉だ。

363円の国産若鶏もも肉。

213円の日本ハムの豊潤あらびきポーク。

1玉98円のキャベツ。

170円のたまねぎ。

25円のもやし。

値引き後が70円の刻みネギ。

213円の10個入りイセのてるたま。
これらを2日間に分けて使う食材。
同じ料理にならないよう下味、焼き方、香辛料などを振り分け。
焼きそばまで2日分もある。
味付けは換えるというFさんの指示にすべて従う食材購入。

初日ぐらいはこんなのも食べようと、全員が一致した283円のカツオのたたき。
十津川では、今まで味わったことのないタタキのカツオ。
嬉しいょねぇ。
買い出し予算は、徴収する会費のことを考えて、あらかた決めている。
今回の買い出し予算額は6000円。
実支払いが5250円。
なかなかできた買い出しである。
飲料水は別途購入して再出発。

予定よりも25分遅れの午前11時15分に再出発した。
次の行先は「吉野路大塔」の道の駅。

ここでしばらく休憩をとってトイレも済ませる。
予定時間よりもさらに遅く着く午前11時45分。
目的地はまだまだ先の民宿津川。
風屋ダムのある風屋停留所から下っていく。
40年も前はバス旅。
停留所からテクテク歩いて民宿津川に。
翌年からはバス旅をやめ、車旅。
道路事情がよくなった毎年が早く着く。
民宿津川に着いた時間は、なぜか予定時間よりも10分遅れ。
カーブ、カーブであった道路は真っすぐな道。
トンネルも開通してむちゃ早く着いた正午の12時半。

車を停めていち早く持参する民宿津川さんへの手土産は、台風避難の陣中見舞いでもある。
これまた例年とおりに翌日分の食材預かり。
民宿設備の冷蔵庫に預かってもらう。
出がけにいただく温泉優待券。
これも助かるサービス券。
ホテル昴の湯なら、入湯料が800円のところ、優待券利用すれば500円。
ありがたい湯体験、じゃなかった優待券である。
しかも、今年は民宿津川の貸バスタオルに手ぬぐいも。
かつては渓流釣りが目的だったが、今じゃ温泉ツアーである。
昼食の場は、トイレがある内原村の広場。
女性にとっても男性にとっても助かる無料トイレ。
おまけに山、川から流れてくるサラサラの水も・・。
設営場は、キャンプ禁止エリア避けて利用させてもらう。
年に一度の利用。
ありがとうございます。

組み立て式アウトドア用の椅子付きテーブルをセッテイング。
夢のお告げはまさに正夢。
天から降ってきた椅子付きテーブルは団地に捨てられ再利用者を待っていた。
そこにやってきた私がありがたく再利用している。

さて、調理はカセットコンロとフライパンですべてを賄う。

まずは、粗挽きウインナー。
油無用の粗挽きウインナー焼き。
焼く前にしておく包丁入れ。
切れ目があるのとないのと、どれほど味が違うのか。

プリプリ感はやや消えするが、味に締まりがあるようだ。
平行して処理する玉ねぎの皮むき。
ちゃちゃっとスライスして冷たい清流の水に浸したら甘味が増す。

何に使うのか・・。

カツオのたたきである。

柵に包丁を入れて厚めの一切れ。
大皿に盛ったカツオのたたきにスライス切りの玉ねぎをパラパラ。

そこに、Fさんがなぜか持参していたにんにくに生生姜をタレに混ぜ合わせ。

これをタラタラ落としたらできあがり。

その間も並行して焼いていたミンミン餃子もできあがり。
箸でむちゃ旨かったカツオのタタキをつまみながら次の料理。

そろそろ到着しようとするW夫妻に待ちきれなくて塩コショウを投じた。

焼いているうちに合流できるだろうと見込み発車のトンテキ焼き。

油が回ってジュワ。
肉汁も旨そうに見えるトンテキ。

丁度そのときに到着したW夫妻も交えて久しぶりに交わすよもやま話。
ゆっくり歓談したいところだが、一天にわかに掻き曇る黒い雲。
ポツっと降ってきた。
大急ぎで張る雨しのぎ。

W夫妻が長年に亘って活躍したアウトドア用のテント屋根はタープテント。
雨除けに日除けも使える便利リグッズ。
むちゃ降りの状況に雨しのぎ。
横降りも厳しいがなんのその。
食事の続きもあるが、久しぶりの会話が弾む。
私が持参した特別な肴はサシサバ。
前月に仕入れたサシサバは旧都祁村白石にあるショッピングセンター「たけよし」で買った「刺し鯖」。
盆明けの19日。
たまたま訪れた「たけよし」にあった残り物。
涙が出そうになるくらいに美味しいサシサバを見捨てるわけにはいかない。
そう思って買ったサシサバは、ちょびちょび食べていた。
これって、みんなに味わってもらったらどうだいと思って、ほんのわずかの少しだけ残して持参した。

ちょっとだけを箸で摘まんで口に入れる。
その味、しょっぱぁーーイ!。強烈なしょっぱさにみなはタジタジ。
それでも口にしてくれたサシサバ。
塩っけが強いから夏場に相応しい味。
皿にもったほんのちょびっとは空っぽ。

味替えに登場したデザートに最適なパイナップル。
これもまたFさん持参のパイナップル。
箸で摘まんでありがたく口にしたら、甘酢っぱっーい味が拡がった口が爽やかになる。
中締めのパイナップルの次もまた料理。
休む間もなく動く料理人のFさん。
今回初参加のKさんも見習ってするが、どうもやり方が違うようで、あれやこれやと外野の声に・・・。

細切れ豚肉はたまごで包んで食べるとん平焼き。
これもまたむちゃ旨い。
もやし炒めもあるし2箱目のミンミン餃子も食べてるちゅうに・・またもやフライパンが動く。

これより始める焼きそば作り。
キャベツに玉ねぎは塩コショウして豚肉炒め。

もう一つのフライパンではそば焼き。
一人でダブルプライパン焼きするFさん。
調理する喜びに食べてもらう喜び。
これ旨いなぁとみなが口をそろえるだけでまた歓ぶ。
今年も、ありがとうやで、と食い物に感謝する。

焼きあがったら添え付けの粉ソースをまんべんなく振って味を馴染ませる。
一方のフライパンで焼いていたキャベツ、玉ねぎ豚肉炒めも一緒に盛る。

にわか雨もやんでしまった時間帯。
午後3時ころからは、すっかり談話の会合。

たわいのない話に盛り上がる。
午後4時過ぎに片付け。
タープテントも組み立て式椅子付きテーブルも片付け。
明日もまた使用するフライパンもザルもカセットコンロも奇麗に洗って仕舞う。
撤収する直前に降ってきた土砂降り。
車の前方も見えないくらいの激しい降りに立ち往生。

小雨になるまでしばらくの間は小休止。
内原の広場を離れた時間は、午後4時半。
目指すは十津川温泉郷・ホテル昴の湯。
途中で見た美しい景色。

激しい雨のあとに癒しの景観。
みなに悪いが、ちょっとの時間をください。

つかの間の小休止の関係で到着した時間は午後5時15分。
ゆったりくつろぐ温泉の旅。
十津川の源泉流し湯に浸かって身体も心もすっかり癒してくれた。
拭い去るのももったいけど民宿津川さんが貸してくれはったバスタオル。

心のこもった暖かいタオルに包まれる。
さて、身体のことが心配されるSさん。
連絡をとれないだけに心配の度合いが増幅する。
あとでわかったことだが、温泉に浸かっていた午後5時半ころには民宿津川さんで寛いでいたらしい。
さぁ、のんびりしたところでそろそろ温泉から離れるか。
出発しようとしたそのときに降る雨に駐車場までの距離は遠い。
ありがたいことにホテル昴の湯を一時借用で難をしのいだ。
もちろん場を離れるときには借用笠は返却済み。
駐車場から発した時間は午後6時10分。
雨の運転は安全運転走行。
40分後の6時50分に着いた。
これより始まる夜の宴。
午後7時から数時間。

いつものシシ鍋をメインにいただく民宿津川の美味しい料理。

鍋以外のあれこれがいっぱい。
カボチャ、オクラ、シイタケ、コンニャク、ニンジンに鶏肉が入った煮びたし。
ハムのキャベツのサラダ。
ゴーヤの鰹和え。
出汁に浸した生姜味のミョウガ。
もずくに漬けもの。

さらに鮎の塩焼きから大葉、ミョウガ、ゴボウ、サツマイモなどの野菜の天ぷらもある。

ねーちゃん姉妹が心を込めて作ってくれた今夜の御馳走にアルコール本数が増える、増える。
晩9時半に沈没したFさん。
食事の場にばったり。
手を広げた格好で仰向け。

料理長さん、今日もありがとう。
明日もまたよろしくね。

〆に配膳されたデザートはお手製のチーズケーキは食べたんだろうか。
その後も延々と続く笑いが拡がる一室。
片付け終えたねーちゃんも宴に参加。
またまた増えるアルコール。
翌朝にみた請求伝票。
瓶ビールは11本。
缶チューハイが10本に1本まるまる開けた銘柄田苑の焼酎。
飲んで、喋って、飲んで、喋った宴のお開きは夜11時。
割り当ての部屋に間違いもせずに戻っていく。
ちなみにいびき組は別途隔離部屋。
なんと、今回は4人も。
Aさん、Sさん、Mさんに初参加のKさん。
すやすや眠れましたか。
(H30. 8.30 SB932SH撮影)
(H30. 9. 7 SB932SH撮影)
(H30. 9. 8 SB932SH撮影)