マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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水間町八幡神社の砂もち

2022年06月02日 07時28分06秒 | 奈良市(東部)へ
史料を漁っていたその中の1枚。

キラリと光ったように見えた史料は水間町八幡神社の年中行事。

入手した日付は平成18年10月1日。

その日は月例祭であるが、当人、当家を決めるフリアゲ神事があった。

フリアゲは年番の3人のうち一人の大当家を決める籤引き神事である。

取材に訪れた際、長老の宮総代からいただいた年中行事に、えっ、と思わせる行事名があった。

14年前にもらったときは、さほど気にしていなかった、その行事名は「砂もち」。

今でもされているのか、とにかく出かけてみなければ、と車を走らせた。

懐かしい神社に辿りついた。

久しぶりに見る景観に、14年前にはなかった景観を見る。

手水にあった竹つくりの龍に一目ぼれ。

ざっと境内を見渡せば、昔と同じ景観がある。

ふと気がついた砂山。

参籠所奥にあった砂山が砂もちなのか。それはなんとも・・。

神社を下りて民家におられた男性Tさんに尋ねた「砂もち」。

それは前週にしていた、という。

朝早ように集まった氏子たち。

竹製のモッコに砂を入れて2人がかりのオーコで運ぶ。

境内は砂利敷。

その砂利を、Tさんは「じゃみ」という。

水捌けが良いように砂利敷にしたそうだ。

では、砂はどこへ。

本殿周りに砂を足す「砂もち」だった。

雨で流れることもあるが、落ち葉掃除とともに砂も掃かれて少なくなる。

そのことによって多少の高低差がでる、低いところは雨水が溜まりやすくなる。

年に一度、砂を補充し、農具のトンボで平たんに均す「砂もち」行事である。

購入した砂土は、2tのダンプトラックで運ばれる砂山。



水間町氏子全員が参加する砂運び。

2時間ほどで終えるそうだが、時間に余裕がる場合は草刈りもしている、と話してくれた。

ちなみに、今年はどことも新型コロナウイルス対策に規模縮小、神事だけとする地域が多いなか、水間町の秋祭りは、カラオケ大会など大勢になるイベントは中止するが、当屋による田楽所作などの神事ごとは実施する予定にしている、という。

平成17年10月9日に伺った秋祭り。

奇妙な田楽所作の印象は強く残る

16年ぶりに出かけてみたい気持ちもあるが、たしか夜中に近い時間帯だったと記憶する。

ただ、今年はカラオケイベントが中止であれば、始める時間帯は繰り上げることも考えられる。

さて、さてどうするか。

(R2. 8.23 SB805SH撮影)


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